接続法

ポイント

ドイツ語の 接続法 は、大きく次の3つの場面で使います。

  • 非現実話法
    現実とはちがう仮定・願望・後悔を表す
  • 外交的接続法
    言い方をやわらかくする
    (丁寧な依頼・遠回しな表現)
  • 間接話法
    人の言ったことを伝える

まず優先順位をはっきりさせよう

先にしっかり身につけたいもの

接続法II式

なぜなら、これは日常会話で非常によく使うからです。

  • Wenn ich Zeit hätte, käme ich mit.
    時間があれば、いっしょに行くのに。
  • Könnten Sie mir bitte helfen?
    手伝っていただけますか。
  • Ich hätte gern einen Kaffee.
    コーヒーをお願いします。
  • Ich würde gern nach Berlin fahren.
    ベルリンへ行きたいです。

読めるようにしておきたいもの

接続法I式

これは主に、

  • 新聞
  • ニュース
  • 報道文体
  • 文章の中の伝聞

で使われます。

  • Katharina sagte, ihre Mutter sei krank.
    カタリーナは、母が病気だと言いました。

1. 話法とは何か

話し手が、自分の言うことをどういう気持ち・立場で言うかを表すのが 話法 です。

ドイツ語では、主に次の3つがあります。

  • 直接法
  • 命令法
  • 接続法

1-1. 直接法

話し手が、事実だと判断してそのまま述べる形です。

  • Andreas ist vernünftig.
    アンドレアスは分別があります。

1-2. 命令法

相手に命令・要求・依頼をするときの形です。

  • Sei vernünftig!
    分別を持ちなさい。
  • Seid vernünftig!
    分別を持ちなさい。

1-3. 接続法

接続法は、事実をそのまま言うのではなく、

  • 仮定
  • 願望
  • 遠回しな依頼
  • 伝聞

などを表す形です。


2. 接続法I式とII式

接続法には、大きく分けて次の2つがあります。

  • 接続法I式
  • 接続法II式

2-1. 用法の対応

接続法I式

主に 間接話法

  • Er sagte, er sei krank.
    彼は自分が病気だと言った。

接続法II式

主に 非現実話法丁寧表現

  • Wenn ich Zeit hätte, käme ich mit.
  • Könnten Sie mir bitte helfen?

2-2. 学習のコツ

実用上はこう考えるとよい

  • II式 → まず必修
  • I式 → 読解中心でOK

3. 接続法II式がいちばん大切

3-1. どんな意味で使うか

接続法II式は、主に次の3つに使います。

  • 非現実の仮定
  • 願望・後悔
  • やわらかい依頼・控えめな言い方

3-2. まず覚えるべき形

実際には、次の形を最優先で覚えるのが効率的です。

  • wäre(sein)
  • hätte(haben)
  • könnte(können)
  • müsste(müssen)
  • dürfte(dürfen)
  • sollte(sollen)
  • wollte(wollen)
  • möchte(mögen の接続法II式)
  • würde + 不定詞

4. 接続法II式の形

4-1. 基本

接続法II式は、基本的に

過去基本形 + 接続法語尾

で作ります。

ただし、学習の最初から全部を細かく暗記する必要はありません。


4-2. 暗記必須の形

haben

  • ich hätte
  • du hättest
  • er hätte
  • wir hätten
  • ihr hättet
  • sie/Sie hätten

sein

  • ich wäre
  • du wärest
  • er wäre
  • wir wären
  • ihr wäret
  • sie/Sie wären

können

  • ich könnte
  • du könntest
  • er könnte
  • wir könnten
  • ihr könntet
  • sie/Sie könnten

4-3. それ以外は würde でかなり対応できる

ここが実戦ではとても大事です。

現代ドイツ語では、sein / haben / 話法の助動詞以外は、まず

würde + 不定詞

で考えてよいことが多いです。

  • Wenn ich mehr Zeit hätte, würde ich mehr lesen.
    もっと時間があれば、もっと本を読むのに。
  • Wenn er reich wäre, würde er nach Wien ziehen.
    彼がお金持ちなら、ウィーンへ引っ越すだろうに。

4-4. 学習の優先順位

まず覚える

  • wäre
  • hätte
  • könnte
  • müsste
  • dürfte
  • sollte
  • wollte
  • möchte

あとはまずこれでOK

  • würde + 不定詞

5. 非現実話法

5-1. 現在の非現実

現実とは違う仮定を言うときは、接続法II式を使います。

  • Wenn ich nicht krank wäre, könnte ich auch mitkommen.
    もし私が病気でなければ、私もいっしょに行けるのですが。
  • Wenn ich genug Geld hätte, würde ich nach Berlin fahren.
    もし十分お金があれば、ベルリンへ行くのに。

5-2. wenn を省略した形

少しかたい言い方ですが、wenn を省略することもあります。

  • Hätte ich genug Geld, würde ich nach Berlin fahren.
    お金が十分あれば、ベルリンへ行くのに。

5-3. 練習

  • Ich habe keine Zeit.
    Wenn ich Zeit hätte, könnte ich zur Party gehen.
    時間があれば、パーティーへ行けるのに。
  • Ich habe kein Auto.
    Wenn ich ein Auto hätte, würde ich ans Meer fahren.
    車があれば、海へ行くのに。
  • Er hat keinen Führerschein.
    Wenn er einen Führerschein hätte, dürfte er Auto fahren.
    免許があれば、車を運転できるのに。

6. 過去の非現実

ここも非常に重要です。

6-1. 作り方

hätte / wäre + 過去分詞

になります。

これは、現在完了形・過去完了形を知っていると理解しやすいです。

直接法の完了

  • Ich habe das Buch gelesen.
    私はその本を読んだ。

接続法II式の過去

  • Ich hätte das Buch gelesen.
    読んだのに。/読んでいたら。

6-2. 例

  • Wenn ich gestern Zeit gehabt hätte, wäre ich zu dir gekommen.
    昨日時間があったら、君のところへ行ったのに。
  • Wenn es nicht geregnet hätte, hätten wir Fußball spielen können.
    雨が降らなかったら、サッカーができたのに。

6-3. 学習上の見方

現在完了形

  • ich habe gelesen
  • ich bin gegangen

過去の非現実

  • ich hätte gelesen
  • ich wäre gegangen

つまり、助動詞だけを接続法II式に変えると考えると分かりやすいです。


7. 願望

7-1. 今についての願望

  • Wenn ich doch mehr Zeit hätte!
    もう少し時間があればなあ。
  • Hätte ich doch mehr Zeit!
    もう少し時間があればなあ。

7-2. 過去についての願望・後悔

  • Hätte ich doch damals mehr Zeit gehabt!
    あのときもっと時間があればよかったのに。
  • Hättest du mir doch geschrieben!
    書いてくれていたらよかったのに。

7-3. よく使う語

  • doch
  • nur

これが入ると、「〜ならなあ」という気持ちが強く出ます。

  • Wenn er nur hier wäre!
    彼がここにいてくれたらなあ。

8. 丁寧な依頼・やわらかい表現

ここは会話で最重要です。

8-1. 接続法II式は「クッション」

接続法II式を使うと、言い方がやわらかくなります。

直接的

  • Helfen Sie mir!
    手伝ってください。

やわらかい

  • Könnten Sie mir helfen?
    手伝っていただけますか。

8-2. よく使う形

  • Könnten Sie …?
  • Würden Sie …?
  • Ich hätte gern …
  • Ich möchte …

8-3. 例

  • Könnten Sie mir bitte noch ein Glas Wasser bringen?
    お水をもう一杯持ってきていただけますか。
  • Würden Sie mir bitte sagen, wo der Bahnhof ist?
    駅がどこか教えていただけますか。
  • Ich hätte gern einen Kaffee.
    コーヒーをお願いします。
  • Ich möchte heute lieber zu Hause bleiben.
    今日はむしろ家にいたいです。

8-4. möchte について

möchte は、mögen の接続法II式 です。

  • ich mag
    私は〜が好きだ
  • ich möchte
    私は〜したいです

初級ではまず「やわらかい希望」として覚えれば十分ですが、後で接続法II式を学ぶと、ここにつながります。


9. als ob / als wenn

「まるで〜のように」という表現です。
ふつう接続法II式を使います。

  • Er spricht, als ob er alles wüsste.
    彼はまるで何でも知っているかのように話します。
  • Das Kind tut so, als ob es krank wäre.
    その子はまるで病気であるかのようにふるまいます。

10. 接続法I式は主に読解用

10-1. 何に使うか

接続法I式は主に 間接話法 に使います。

  • Katharina sagte, ihre Mutter sei krank.
    カタリーナは、自分の母が病気だと言いました。

ここで話し手は、「本当に病気かどうか」を自分で断定していません。
「そう言っていた」と伝えているだけです。


10-2. 接続法I式の基本

接続法I式は、基本的に

不定詞の語幹 + 接続法語尾

で作ります。

lernen

  • ich lerne
  • du lernest
  • er lerne
  • wir lernen
  • ihr lernet
  • sie/Sie lernen

sein

  • ich sei
  • du seiest
  • er sei
  • wir seien
  • ihr seiet
  • sie/Sie seien

10-3. 学習のコツ

接続法I式は、作る練習よりも、読んで分かることを優先するとよいです。

特に大事なのは、

  • sei
  • habe
  • werde
  • müsse
  • könne
  • dürfe
  • solle
  • wolle
  • möge

あたりを、新聞・報道表現として見慣れることです。


11. I式とII式が混ざる理由

ここは読解でとても大事です。

11-1. I式が現在形と同じになってしまうことがある

たとえば、

  • wir lernen
  • sie lernen

は、直接法現在も接続法I式も同じです。

このままだと、接続法だと分かりません。
そのため、接続法II式で代用することがあります。

  • Sie schrieb mir, ihre Eltern kämen bald zu ihr.
    彼女は、両親が近いうちに来ると私に書いてきました。

11-2. つまりどう読むか

新聞や文章で急に II式が出てきても、必ずしも「非現実」ではありません。

I式と直接法現在が同じ形なので、代わりにII式を使っているだけ、ということがあります。

これは読解でとても大切です。


12. 間接話法

12-1. 基本

直接話法

  • Er sagte: „Ich lerne Deutsch.“

間接話法

  • Er sagte, er lerne Deutsch.

12-2. 時制

現在

  • Er sagte: „Ich lerne Deutsch.“
  • Er sagte, er lerne Deutsch.

過去・現在完了・過去完了

学習上は、間接話法では大きく 過去 として扱うと分かりやすいです。

  • Er sagte: „Ich habe Deutsch gelernt.“
  • Er sagte, er habe Deutsch gelernt.

未来

  • Er sagte: „Ich werde Deutsch lernen.“
  • Er sagte, er werde Deutsch lernen.

12-3. 疑問文の間接話法

決定疑問文 → ob

  • Der Lehrer fragte: „War die Prüfung schwer?“
  • Der Lehrer fragte, ob die Prüfung schwer gewesen sei.

補足疑問文 → 疑問詞そのまま

  • Er fragte: „Wie heißen Sie?“
  • Er fragte, wie ich heiße.

13. 要求話法

これは接続法I式の代表的な用法ですが、現代の日常会話ではそれほど中心ではありません。
「こういう形もある」と理解すればよいです。

13-1. 敬称 Sie

  • Seien Sie bitte vorsichtig!
    どうか気をつけてください。

13-2. wir

  • Seien wir doch vorsichtig!
    注意しましょう。

13-3. 3人称への要求・祈願

  • Man nehme täglich eine Tablette.
    1日1錠服用のこと。
  • Möge er glücklich werden!
    彼が幸せになりますように。

14. 現代語では would 系を優先してよい

教材としては、ここを強く打ち出したほうが実用的です。

実戦で最重要

  • wäre
  • hätte
  • könnte
  • müsste
  • dürfte
  • sollte
  • wollte
  • möchte

それ以外

  • würde + 不定詞

15. まとめ

この課では、接続法 を学びました。


まず優先して覚えるべきこと

接続法II式

会話で非常によく使います。

  • 仮定
    Wenn ich Zeit hätte, …
  • 願望
    Hätte ich doch mehr Zeit!
  • 後悔
    Hätte ich das doch gewusst!
  • 丁寧な依頼
    Könnten Sie mir bitte helfen?
  • 控えめな希望
    Ich hätte gern … / Ich möchte …

学習の近道

暗記必須

  • wäre
  • hätte
  • könnte
  • müsste
  • dürfte
  • sollte
  • wollte
  • möchte

あとはまずこれでよい

  • würde + 不定詞

接続法I式

主に 間接話法 に使う
まずは読めればよい

  • er sei
  • er habe
  • er werde
  • er könne

特に大切なポイント

  • II式のほうが実用的
  • I式は主に新聞・ニュースの読解用
  • I式が現在形と同じなら II式で代用されることがある
  • 過去の非現実は hätte / wäre + 過去分詞
  • 会話では würde + 不定詞 が非常によく使われる
  • 接続法II式は、仮定だけでなく丁寧さにも使う

まず覚えたい例

  • Wenn ich Zeit hätte, käme ich mit.
  • Wenn ich Zeit hätte, würde ich mitkommen.
  • Hätte ich doch mehr Geld!
  • Könnten Sie mir bitte helfen?
  • Ich hätte gern einen Kaffee.
  • Ich möchte nach Berlin fahren.
  • Er sagte, er sei krank.

命令・要求表現

ポイント

ドイツ語では、相手に命令したり、お願いしたりするときに、特別な言い方を使います。

  • Frag ihn mal danach!
    そのことを彼に聞いてごらん。
  • Fragt ihn mal danach!
    君たちはそのことを彼に聞いてごらん。
  • Fragen Sie ihn mal danach!
    そのことを彼に聞いてみてください。

この課では、次の3つを学びます。

  • du に対する命令
  • ihr に対する命令
  • 敬称 Sie に対する依頼・要求

まず大事なこと

命令形では、主語をふつう言わない

これがいちばん大切です。

平叙文では、

  • Du kommst.
    君は来る。

のように、主語 du があります。

でも命令文では、du は消えて

  • Komm!
    来なさい。/来て。

になります。

同じように、

  • Ihr kommt.
    君たちは来る。
    Kommt!

つまり命令文は、

  • 主語を言わない
  • 動詞を先頭に出す

という形です。


1. 命令形の作り方

1-1. du に対する命令形

基本は、

不定詞の語幹 + (e)

です。

  • lernen → Lern(e)!
  • kommen → Komm(e)!
  • sagen → Sag(e)!
  • fahren → Fahr(e)!

1-2. 作り方を文から見る

平叙文

  • Du kommst.

命令文

  • Komm!

平叙文

  • Du lernst.

命令文

  • Lern!

平叙文

  • Du sagst.

命令文

  • Sag!

1-3. -e は省かれることが多い

du の命令形では、語尾の -e は、現代の会話では省かれることがとても多いです。

  • Lerne! → Lern!
  • Komme! → Komm!
  • Sage! → Sag!

日常会話では、短い形のほうがふつうです。


2. 不規則動詞の命令形

ここが特に大事です。

2-1. e → i / ie になる動詞

du の現在人称変化で
e → i / ie になる動詞は、命令形でもその変化が残ります。

しかも、-e はつけません

  • geben → gib!
  • sprechen → sprich!
  • lesen → lies!
  • sehen → sieh!
  • nehmen → nimm!
  • essen → iss!
  • helfen → hilf!

2-2. 現在形との関係

  • du gibst → gib!
  • du sprichst → sprich!
  • du liest → lies!
  • du siehst → sieh!

つまり、

  • 現在形の du の形を思い出す
  • -st を取る

と考えると分かりやすいです。


2-3. 超重要:ウムラウトは残さない

ここはミスが多いところです。

e → i / ie の変化

→ 命令形でも残る

  • gib!
  • sprich!
  • lies!
  • sieh!

a / au → ä / äu の変化

→ 命令形では ウムラウトを消す

  • du fährst → fahr!
  • du läufst → lauf!
  • du schläfst → schlaf!

2-4. ここを対比で覚える

  • geben → du gibst → gib!
  • lesen → du liest → lies!
  • fahren → du fährst → fahr!
  • laufen → du läufst → lauf!

つまり、

  • i / ie 変化は残る
  • ä / äu のウムラウトは消える

です。


3. ihr に対する命令形

ihr に対する命令形は、ihr の現在形と同じです。

  • lernen → lernt!
  • kommen → kommt!
  • fahren → fahrt!
  • reden → redet!
  • helfen → helft!
  • lesen → lest!
  • sprechen → sprecht!

3-1. du と ihr を比べる

不定詞du命令ihr命令
lernenLern!Lernt!
kommenKomm!Kommt!
lesenLies!Lest!
sprechenSprich!Sprecht!
fahrenFahr!Fahrt!
helfenHilf!Helft!

4. du 命令形で気をつけること

4-1. -e を残すことが多い動詞

次のような動詞では、-e を残す形が基本です。

語幹が次で終わるもの

  • -t
  • -d
  • -chn
  • -ffn
  • -tm
  • -dm

  • arbeiten → arbeite!
  • reden → rede!
  • rechnen → rechne!
  • öffnen → öffne!

これらは、-e がないと発音しにくいからです。


4-2. -ig で終わる場合

これも、-e を残すのが基本です。


4-3. -eln / -ern で終わる動詞

このタイプも、命令形では -e を残すのが基本です。


5. 練習

  • Du sollst ihn sofort entschuldigen.
    Entschuldige ihn sofort!
    すぐ彼にあやまりなさい。
  • Du sollst noch langsamer fahren.
    Fahr noch langsamer!
    もっとゆっくり運転しなさい。
  • Du sollst tüchtig arbeiten.
    Arbeite tüchtig!
    しっかり働きなさい。
  • Ihr sollt euren Eltern helfen.
    Helft euren Eltern!
    君たちは両親を手伝いなさい。
  • Du sollst ein Taxi nehmen.
    Nimm ein Taxi!
    タクシーに乗りなさい。

6. 分離動詞の命令形

ここも重要です。

分離動詞は、命令形でも前つづりが分かれます

  • mitkommen → Komm mit!
  • anrufen → Ruf an!
  • aufstehen → Steh auf!
  • mitbringen → Bring mit!
  • vorlesen → Lies vor!

6-1. 枠構造に注意

分離動詞では、

  • 最初に動詞本体
  • 最後に前つづり

が来ます。

  • Mach die Tür auf!
    ドアを開けて。

この auf を言い忘れると意味が変わってしまいます。
分離動詞では、文の最後まで聞かないと意味が完成しないことが多いです。


6-2. 例

  • mitkommen → Komm mit!
    いっしょに来て。
  • anrufen → Ruf mich an!
    私に電話して。
  • aufstehen → Steh auf!
    起きなさい。
  • ansehen → Sieh dir den Film an!
    その映画を見てごらん。

7. 命令をやわらかくする小さな語

裸の命令文は、強く聞こえやすいです。

  • Komm!
    来い。

は、場面によってはかなり強く聞こえます。

そこで、会話では doch / mal / nur / bitte などがよく使われます。


7-1. mal

mal は、とてもよく使われます。
「ちょっと」「まあ」といった感じで、命令をやわらかくします。

  • Frag ihn mal danach!
    そのことをちょっと彼に聞いてごらん。
  • Komm mal her!
    ちょっとこっちに来て。

7-2. doch

doch は、文脈によっていろいろですが、命令文では

  • やわらかく促す
  • 軽くすすめる
  • いらだちをこめる

などの感じを出します。

  • Komm doch mit!
    いっしょに来なよ。
  • Ruf mich doch morgen noch einmal an!
    明日もう一度電話してね。

7-3. bitte

bitte は、もっとも分かりやすく丁寧さを出す語です。

  • Komm bitte!
    来てください。/来てね。
  • Seien Sie bitte ruhig!
    どうか静かにしてください。

7-4. 裸の命令とのちがい

  • Komm!
    来い。/来て。
  • Komm mal!
    ちょっと来て。
  • Komm doch mal her!
    ちょっとこっちに来てよ。
  • Kommen Sie bitte herein!
    どうぞお入りください。

8. 否定の命令

「〜しないで」は、nicht を使います。

  • Vergiss mich nicht!
    私のことを忘れないで。
  • Sprich nicht so laut!
    そんなに大きな声で話さないで。
  • Rauch nicht so viel!
    そんなにたくさんたばこを吸わないで。

会話では、やわらかくするために doch がよく入ります。

  • Vergiss mich doch nicht!
  • Sprich doch nicht so laut!
  • Rauch doch nicht so viel!

8-1. 分離動詞の否定

  • Geh heute Abend nicht aus!
    今晩は出かけないで。
  • Steh nicht so spät auf!
    そんなに遅く起きないで。

9. sein, haben, werden の命令形

9-1. haben

haben は比較的ふつうに作れます。

  • du: Hab!
  • ihr: Habt!

  • Hab keine Angst!
    心配しないで。
  • Habt Geduld!
    がまんしてください。

9-2. sein

sein は特別です。

  • du: Sei!
  • ihr: Seid!
  • Sie: Seien Sie!

  • Sei ruhig!
    静かにしなさい。
  • Seid vorsichtig!
    気をつけなさい。
  • Seien Sie bitte ruhig!
    どうか静かにしてください。

9-3. werden

werden も特別です。

  • du: Werd(e)!
  • ihr: Werdet!
  • Sie: Werden Sie!

  • Werd nicht so böse!
    そんなに怒らないで。
  • Werdet glücklich!
    幸せになってください。

10. 敬称 Sie に対する要求

Sie に対しては、du / ihr のような特別な命令形はありません。
その代わり、

動詞 + Sie

の形を使います。

  • Sprechen Sie bitte auf Deutsch!
    ドイツ語で話してください。
  • Kommen Sie bitte herein!
    どうぞ中へお入りください。
  • Seien Sie bitte ganz ruhig!
    どうか静かにしてください。

10-1. Sie 形の作り方

見た目としては、

不定詞 + Sie

です。

  • fragen → Fragen Sie!
  • kommen → Kommen Sie!
  • sein → Seien Sie!
  • haben → Haben Sie!

10-2. bitte の位置

bitte は

  • 文頭
  • 文中
  • 文末

のどこにも置けます。

  • Bitte, sprechen Sie auf Deutsch!
  • Sprechen Sie bitte auf Deutsch!
  • Sprechen Sie auf Deutsch, bitte!

11. 命令の強さのちがい

ここはコミュニケーションでとても大切です。

11-1. 命令形

はっきりした指示

  • Komm!
  • Setz dich!
  • Lesen Sie das bitte!

11-2. 話法の助動詞を使う

やわらかい依頼・助言・指示

  • Kannst du mal kommen?
    ちょっと来てくれる?
  • Könnten Sie mir bitte helfen?
    手伝っていただけますか。
  • Du sollst jetzt schlafen gehen.
    もう寝なさい。

11-3. 不定詞だけ

掲示や案内などの無機質な命令

  • Nicht rauchen!
    禁煙。
  • Bitte eintreten!
    どうぞお入りください。
  • Nicht berühren!
    触らないでください。

これは人に直接話しかけるというより、掲示・注意書きでよく使われます。


12. その他の命令的な表現

12-1. 話法の助動詞を使う

  • Du musst jetzt schlafen gehen.
    もう寝なくてはいけないよ。
  • Du sollst jetzt schlafen gehen.
    さあ、もう寝なさい。

12-2. 未来形を使う

  • Ihr werdet jetzt schlafen gehen.
    さあ、君たちはもう寝るんだよ。

これはやや強い言い方です。


12-3. 受動を使う

  • Jetzt wird aber geschlafen.
    さあ、もう寝る時間です。
    ほら、もう寝なさい。

親が子どもに言うような、くだけた言い方です。


まとめ

この課では、命令と要求の言い方 を学びました。


まず大事なこと

命令形では主語を言わない

  • Du kommst. → Komm!
  • Ihr kommt. → Kommt!

du に対する命令

基本は
語幹 + (e)

  • Komm!
  • Frag!
  • Fahr!
  • Nimm!
  • Lies!
  • Sprich!

重要ルール

e → i / ie の変化は残る

  • gib!
  • lies!
  • sieh!

a / au → ä / äu のウムラウトは消える

  • fahr!
  • lauf!
  • schlaf!

ihr に対する命令

ihr の現在形と同じ

  • Kommt!
  • Fragt!
  • Lest!
  • Sprecht!
  • Fahrt!

Sie に対する依頼

動詞 + Sie

  • Kommen Sie!
  • Sprechen Sie!
  • Seien Sie bitte ruhig!

分離動詞

命令形でも分離する

  • Komm mit!
  • Ruf an!
  • Steh auf!
  • Lies vor!

命令をやわらかくする語

  • mal
  • doch
  • bitte
  • nur

  • Komm mal her!
  • Ruf mich doch an!
  • Sprechen Sie bitte langsamer!

まず覚えたい形

  • Komm!
  • Nimm!
  • Lies!
  • Sprich!
  • Fahr!
  • Sei ruhig!
  • Hab keine Angst!
  • Komm doch mal mit!
  • Kommen Sie bitte herein!

分詞

ポイント

分詞 は、動詞から作られる、形容詞のような形です。
ドイツ語には、主に次の2つがあります。

  • 現在分詞
  • 過去分詞
  • Der Ritter gab dem schlafenden Mädchen einen Kuss.
    その騎士は眠っている少女に口づけをしました。
  • Die junge Frau ist sehr reizend.
    その若い女性はとても魅力的です。
  • Der Junge kam weinend nach Hause.
    その少年は泣きながら家に帰ってきました。

まず大事な考え方

分詞は、動詞でもあり、形容詞でもあります。

つまり、

  • 動詞らしく
    → 目的語や副詞句をともなえる
  • 形容詞らしく
    → 名詞を修飾できる
    → 述語になれる
    → 副詞のように使える
    → 名詞化できる

という性質を持っています。


いちばん大事な注意

分詞が名詞の前に来たら、ふつうの形容詞と同じように格変化する

ここが非常に大切です。

  • ein singend-es Kind
    歌っている子ども
  • der schlafend-e Hund
    眠っている犬
  • mit dem weinend-en Jungen
    泣いている少年と

つまり、

  • singend / schlafend / weinend
    → 分詞そのもの
  • -es / -e / -en
    → 形容詞としての格語尾

です。

分詞を作っただけでは終わりではありません。
名詞の前で使うなら、必ず形容詞変化まで必要です。


1. 分詞の全体像

1-1. 現在分詞と過去分詞の意味のちがい

まず、2つの分詞の意味をはっきり分けましょう。

現在分詞

基本的に
「〜している」
「〜しつつある」
という、能動・進行 の意味を表します。

  • das schlafende Kind
    眠っている子ども
  • der singende Mann
    歌っている男性

過去分詞

基本的に
「〜された」
「〜してしまった」
という、受動・完了 の意味を表します。

  • die geöffnete Tür
    開けられたドア
  • das zerstörte Gebäude
    破壊された建物

ただし、自動詞では「受動」ではなく 完了 の意味になります。

  • das eingeschlafene Kind
    寝入った子ども
  • das verschwundene Mädchen
    いなくなった少女

1-2. 意味の対比をひと目で

他動詞なら

  • die öffnende Frau
    開けている女性
  • die geöffnete Tür
    開けられたドア

自動詞なら

  • das schlafende Kind
    眠っている子ども
  • das eingeschlafene Kind
    寝入った子ども

つまり、

  • 現在分詞 = 今その動作をしている
  • 過去分詞 = その動作がすでに終わっている / その結果の状態

と考えると分かりやすいです。


2. 現在分詞

2-1. 作り方

現在分詞は、基本的に

動詞の語幹 + -end

で作ります。

  • schlafen → schlafend
  • reden → redend
  • arbeiten → arbeitend

-eln / -ern の動詞

このタイプでは、ふつう -nd がつきます。

  • lächeln → lächelnd
  • wandern → wandernd

2-2. 現在分詞は「〜している」

現在分詞は、そのとき続いている動作や状態を表します。

  • der schwimmende Junge
    泳いでいる少年
  • die singende Frau
    歌っている女性
  • die arbeitenden Leute
    働いている人々

2-3. 付加語的用法

名詞の前に置いて、その名詞を説明する使い方です。
このとき、形容詞と同じように格語尾がつきます

  • Der Ritter gab dem schlafend-en Mädchen einen Kuss.
    その騎士は眠っている少女に口づけをしました。

この schlafenden は、

  • schlafend = 分詞
  • -en = 形容詞語尾

です。


2-4. 関係文との対応

現在分詞の付加語は、関係文に言いかえられます。

  • das schlafende Mädchen
    = das Mädchen, das schläft
  • der redende Mann
    = der Mann, der redet
  • die singende Frau
    = die Frau, die singt

2-5. 再帰動詞の現在分詞

再帰動詞では、再帰代名詞が分詞の前に来ます。

  • sich nähern
    近づく
  • der sich nähernde Taifun
    近づいてくる台風
  • sich dahinziehen
    延々と続く
  • der sich dahinziehende Weg
    延々と続く道

2-6. 練習

  • Der Junge, der schwimmt
    → der schwimmende Junge
    泳いでいる少年
  • Das Auto, das fährt
    → das fahrende Auto
    走っている車
  • Die Leute, die arbeiten
    → die arbeitenden Leute
    働いている人々
  • Die Industrie, die sich entwickelt
    → die sich entwickelnde Industrie
    発展している産業

2-7. 例文

  • Die Mutter weckt das schlafende Kind.
    母親は眠っている子どもを起こします。
  • Er sah den sich dahinziehenden Weg an.
    彼は延々と続く道を見つめていました。
  • Jemand gibt dem redenden Mann einen Zettel.
    誰かが話している男性にメモを渡します。
  • Wir haben die sich entwickelnden Länder besucht.
    私たちは発展している国々を訪れました。

3. 現在分詞のその他の用法

3-1. 述語的用法

現在分詞が sein / bleiben などと結びついて述語になることがあります。
ただし、これはふつう すでに形容詞化した語 に限られます。

  • Die junge Frau ist sehr reizend.
    その若い女性はとても魅力的です。

このような語は、もはや普通の形容詞として覚えたほうが自然です。


3-2. 副詞的用法

現在分詞が動詞全体を修飾すると、
「〜しながら」 のような意味になることがあります。

このときは、語尾はつきません

  • Der Junge kam weinend nach Hause.
    その少年は泣きながら家に帰ってきました。
  • Das Baby schlief lächelnd.
    その赤ん坊はほほえみながら眠っていました。
  • Er ist lachend an mir vorbeigegangen.
    彼は笑いながら私のそばを通り過ぎました。

3-3. ここでの注意

名詞の前

→ 語尾あり

  • das weinend-e Kind

動詞を修飾

→ 語尾なし

  • Das Kind kam weinend nach Hause.

ここを混同しやすいので注意が必要です。


3-4. 副詞を強める用法

現在分詞が、形容詞や副詞を強めるように使われることもあります。

  • Das Kleid ist leuchtend rot.
    そのドレスは鮮やかな赤です。
  • Das Eisen ist glühend heiß.
    その鉄は焼けるように熱いです。
  • Meine Jugendzeit verging überraschend schnell.
    私の青春時代は驚くほど速く過ぎました。

3-5. 名詞的用法

現在分詞も、形容詞と同じように名詞化できます。

  • An der Universität gibt es Lehrende und Lernende.
    大学には教える人たちと学ぶ人たちがいます。

ここでも分詞は、名詞化されれば大文字で書きます。


3-6. 例

  • der Redende
    話している男性
  • eine Weinende
    泣いている女性
  • Schlafende
    眠っている人々
  • etwas Reizendes
    何か魅力的なもの

4. 過去分詞

4-1. 過去分詞とは

過去分詞は、完了形や受動態に使われるだけでなく、
形容詞のようにも使えます


4-2. 付加語的用法:他動詞

他動詞の過去分詞を名詞の前に置くと、
基本的に 「〜された」 という意味になります。

  • das zerstörte Gebäude
    破壊された建物
  • die geöffnete Tür
    開けられたドア

関係文にすると、

  • das Gebäude, das zerstört worden ist
  • die Tür, die geöffnet worden ist

という意味です。


4-3. 付加語的用法:sein を取る自動詞

完了形で sein を取る自動詞の過去分詞を付加語的に使うと、
「〜した」 という完了の意味になります。

  • das untergegangene Reich
    滅びた帝国
  • die erkrankten Kinder
    病気になった子どもたち
  • das eingeschlafene Kind
    寝入った子ども

ここは「受動」ではないので注意が必要です。


4-4. 再帰動詞の過去分詞

再帰動詞の過去分詞は、ふつうそのままでは付加語にしにくいですが、
形容詞として定着したものはよく使われます。

  • sich betrinken
    酔う
    → der betrunkene Mann
    酔っぱらった男
  • sich verirren
    道に迷う
    → ein verirrtes Schaf
    迷える羊

4-5. 例文

  • Der gebratene Fisch wird sofort serviert.
    焼いた魚がすぐに出されます。
  • Der Student freut sich über die bestandene Prüfung.
    その学生は合格した試験を喜んでいます。
  • Ich kann mich an die vergangene Zeit noch gut erinnern.
    私は過ぎ去った時のことをまだよく思い出せます。
  • Unsere erwachsenen Söhne kommen zu Weihnachten nach Hause.
    私たちの成長した息子たちがクリスマスに帰ってきます。
  • Ein erkältetes Kind darf nicht ins Freie.
    風邪をひいた子どもは外へ出てはいけません。

5. 過去分詞のその他の用法

5-1. 述語的用法

過去分詞も sein / bleiben と結びついて、述語として使われます。
この場合も、形容詞化した語として理解すると分かりやすいです。

  • Der Film ist ausgezeichnet.
    その映画はすばらしいです。
  • Er ist 1972 in Tokyo geboren.
    彼は1972年に東京で生まれました。
  • Dieser Ausflugsort ist sehr beliebt.
    この行楽地はとても人気があります。

5-2. 副詞的用法

過去分詞が動詞の様子を表すことがあります。

  • Das Baby schläft beruhigt.
    その赤ん坊は安心して眠っています。
  • Er zog sich gekränkt auf sein Zimmer zurück.
    彼は傷ついて、自分の部屋に引きこもりました。
  • Er schwieg beleidigt.
    彼は気分を害して黙っていました。

5-3. 名詞的用法

過去分詞も名詞化できます。

  • die Gerettete
    救助された女性
  • der Erkrankte
    病気になった男性
  • die Verletzten
    負傷者たち

5-4. 例文

  • Ich bin auf der Straße einem Bekannten begegnet.
    私は通りで知り合いに会いました。
  • Kennst du den Gelehrten?
    あの学者を知っていますか。
  • In diesem Krankenhaus liegen viele Verletzte im Bett.
    この病院では多くの負傷者がベッドに寝ています。
  • Der Richter hat den Angeklagten nach dem Motiv gefragt.
    裁判官は被告に動機をたずねました。

6. 冠飾句:分詞が長くなるとき

ここがドイツ語の分詞で最も大事な山場です。

6-1. 冠詞と名詞の間に、長い説明が入る

ドイツ語では、分詞が目的語や副詞句をともなって、
冠詞と名詞の間に長く入り込む ことがあります。

  • die im Garten spielenden Kinder
    庭で遊んでいる子どもたち
  • der aus dem Fenster in die Ferne blickende Mann
    窓から遠くを見つめている男

つまり、

die [im Garten spielenden] Kinder

der [aus dem Fenster in die Ferne blickende] Mann

という構造です。


6-2. 読み方のコツ

名詞の前に長いかたまりが来たら、

  1. まず冠詞を見る
  2. 最後の名詞を探す
  3. その直前の分詞を見つける
  4. 間の語をまとめて分詞にかける

という順で読むと分かりやすいです。


6-3. 現在分詞の冠飾句

  • die im Garten spielenden Kinder
    → die Kinder, die im Garten spielen
  • der aus dem Fenster in die Ferne blickende Mann
    → der Mann, der aus dem Fenster in die Ferne blickt

6-4. 過去分詞の冠飾句

  • die durch Bomben völlig zerstörte alte Stadt
    爆弾によって完全に破壊されたその古い町
    → die alte Stadt, die durch Bomben völlig zerstört worden ist
  • das in Fäulnis übergegangene Fleisch
    腐った肉
    → das Fleisch, das in Fäulnis übergegangen ist

7. 未来受動分詞

zu + 不定詞 の形が、付加語的にだけ使われることがあります。
これは他動詞に限られ、受け身で

  • 〜されうる
  • 〜されるべきだ

のような意味になります。

  • das nicht leicht zu lösende Problem
    簡単には解決できない問題
  • der sofort zu reparierende Wagen
    すぐ修理されるべき車

8. 分詞構文

分詞句が副文のような働きをすることがあります。
これを 分詞構文 といいます。

ふつう、分詞句の主語は主文の主語と同じです。


8-1. 付帯状況

  • Fernsehnachrichten sehend, liest er die Zeitung.
    テレビのニュースを見ながら、彼は新聞を読んでいます。
    → Während er Fernsehnachrichten sieht, …
  • Da lag er still, die Hände hinter dem Kopf verschränkt.
    彼は両手を頭の後ろで組んで、静かに横たわっていました。

8-2. 時間

  • Aus dem Gebüsch hervorgetreten, stand er überrascht vor einer prächtigen Landschaft.
    茂みから出てきたとき、彼はすばらしい景色を前に驚いて立ち尽くしました。
    → Als er aus dem Gebüsch hervortrat, …
  • In München angekommen, besuchte er sofort Frau Hahl.
    ミュンヘンに着くと、彼はすぐハール夫人を訪ねました。
    → Nachdem er in München angekommen war, …

8-3. 理由

  • Von seiner Begabung überzeugt, bewarb er sich um die Hauptrolle.
    自分の才能を確信していたので、彼は主役に応募しました。
    → Weil er von seiner Begabung überzeugt war, …

8-4. 条件・慣用表現

  • Ehrlich gesagt, er hat kein Benehmen.
    正直に言って、彼は行儀が悪いです。
  • Allgemein betrachtet, ist die Lage nicht schlecht.
    全体として見ると、状況は悪くありません。

8-5. 関係文に近い分詞句

  • Der Mann, aus einem furchtbaren Traum aufgeschreckt, schaute ängstlich um sich.
    その男は恐ろしい夢からはっと目覚めて、不安そうにあたりを見回しました。

これは、関係文に近い内容を短く圧縮した言い方です。


まとめ

この課では、分詞 を学びました。


分詞の2種類

現在分詞

  • 語幹 + -end
  • 基本の意味は 「〜している」
  • 能動・進行の感じが強い

過去分詞

  • 完了形や受動態で使う形
  • 基本の意味は 「〜された」 または 「〜した」
  • 他動詞では受動、自動詞では完了の意味になることがある

分詞の主な使い方

1. 付加語的用法

名詞を修飾する

  • das schlafende Kind
  • die geöffnete Tür

※ このときは 形容詞と同じように格語尾が必要


2. 述語的用法

形容詞のように使う

  • Der Film ist ausgezeichnet.
  • Die Frau ist reizend.

3. 副詞的用法

動作のようすを表す

  • Der Junge kam weinend nach Hause.

※ このときは 語尾なし


4. 名詞的用法

名詞化する

  • der Redende
  • die Verletzten
  • etwas Neues

※ 名詞化したら 大文字


さらに大切なこと

  • 分詞は 形容詞と同じ格変化 をする
  • 分詞は長い 冠飾句 を作れる
  • 冠詞と名詞の間に長い説明が入るのがドイツ語らしい特徴
  • 分詞句は 分詞構文 として副文に近い働きもできる

まず覚えたい対比

  • das schlafende Kind
    眠っている子ども
  • das eingeschlafene Kind
    寝入った子ども
  • die öffnende Frau
    開けている女性
  • die geöffnete Tür
    開けられたドア

指示代名詞

ポイント

指示代名詞 は、人や物を強く指し示すときに使います。
特に話し言葉でよく使われ、ふつうアクセントを置いて発音されます。

  • Wer ist der Mann dort?
    あそこにいるあの男性は誰ですか。
  • Kennst du Andreas Schmidt? – Ja, den kenne ich gut.
    君はアンドレアス・シュミットを知っていますか。
    ― うん、その人ならよく知っています。

主な指示代名詞には次のものがあります。

  • der
  • dieser
  • jener
  • solcher
  • derjenige
  • derselbe

これらは、

  • 名詞の前に置いて使う
  • 単独で使う

という2つの使い方があります。


1. まず最初に:定冠詞と指示代名詞は何が違うか

ここを最初にはっきりさせることが大切です。

1-1. 定冠詞

定冠詞は、名詞といっしょに使う語です。

  • der Mann
    その男性
  • die Frau
    その女性
  • das Haus
    その家

ここでの der / die / das は、名詞の前についている 冠詞 です。


1-2. 指示代名詞

指示代名詞は、名詞の代わりに単独で使える語です。

  • Kennst du Andreas Schmidt? – Ja, den kenne ich gut.
    君はアンドレアス・シュミットを知っていますか。
    ― うん、その人ならよく知っています。

ここでの den は、名詞を省いて「その人」を強く指しています。
つまり、

  • Das ist der Mann.
    こちらがその男性です。
    定冠詞 + 名詞
  • Den kenne ich.
    その人なら知っています。
    指示代名詞だけ

という違いがあります。


1-3. イメージ

  • 定冠詞
    名詞にくっつく「ラベル」
  • 指示代名詞
    名詞の代わりに立つ「代打」

2. der 型の指示代名詞

まず一番よく使うのは der / die / das です。


2-1. 形

指示代名詞の der は、定冠詞とよく似ています。
ただし、全部が同じではありません

男性女性中性複数
1格derdiedasdie
2格dessenderendessenderen
3格demderdemdenen
4格dendiedasdie

2-2. 特に注意する形

ここが試験でも実戦でもよく狙われるポイントです。

2格

  • 男性・中性:dessen
  • 女性・複数:deren

複数3格

  • denen

2-3. 定冠詞と違うところ

定冠詞と並べると違いが分かりやすいです。

定冠詞 複数指示代名詞 複数
1格diedie
2格derderen
3格dendenen
4格diedie

つまり、とくに注意すべきは

  • 2格:deren
  • 3格:denen

です。

× Ich habe es den gesagt.
○ Ich habe es denen gesagt.
私はあの人たちにそれを言いました。


3. der の使い方

3-1. 名詞の前で使う

名詞の前に置かれると、形は定冠詞と同じです。
ただし、ただの「その」ではなく、強く指し示す感じ があります。

  • Das Auto hier gehört mir.
    ここのこの車は私のものです。
  • Kennst du die Frau da?
    そこのその女性を知っていますか。

よく

  • hier
  • da
  • dort

などといっしょに使われます。


3-2. 単独で使う

単独で使うと、「その人」「あれ」「あの人たち」のように、すでに話題に出たものを強く指します。

  • Kennst du Andreas Schmidt? – Ja, den kenne ich gut.
    君はアンドレアス・シュミットを知っていますか。
    ― はい、その人ならよく知っています。

3-3. 人称代名詞との違い

  • Ja, den kenne ich gut.
    その人をね、と強く指す感じ
  • Ja, ich kenne ihn gut.
    → ふつうに「彼を」と言う感じ

つまり、

  • ihn = 中立的な人称代名詞
  • den = 指さす感じのある指示代名詞

です。


3-4. 文頭に来ると強調が強い

指示代名詞は、文頭に置くと特に強調が強くなります。

  • Den habe ich nicht gesehen!
    その人は見ていないよ。
  • Die kenne ich schon.
    あの人ならもう知っている。

これは「それを!」「その人を!」という感じで、
ドイツ語らしい強い指示になります。


4. das の特別な使い方

4-1. 未知のものを指し示すときの das

das は特別で、後ろの名詞の性や数に関係なく、
人や物を紹介するときによく使われます。

  • Das ist Herr Müller.
    こちらがミュラーさんです。
  • Das sind meine Söhne.
    こちらが私の息子たちです。

ここでは

  • Herr Müller は男性
  • meine Söhne は複数

ですが、それでも das を使えます。


4-2. 覚え方

まだ何かを「提示する」段階では、とりあえず das を使うことが多い

つまり、

  • 「これが〜です」
  • 「こちらが〜です」

のようなときの das はとても大切です。


5. dessen / deren の使い方

これは特に注意が必要です。

5-1. 指示代名詞の dessen / deren

  • Er geht mit seinem Freund und dessen Frau ins Theater.
    彼は友人と、その友人の奥さんといっしょに劇場へ行きます。

ここでの dessen は、「彼の」ではなく、
すぐ前の seinem Freund を受けています。


5-2. ポイント

  • dessen = その人の、そのものの
  • deren = その女性の、その人たちの

5-3. 例文

  • Heute besucht mich Andreas mit seinem Freund und dessen Tochter.
    今日アンドレアスが、彼の友人とその友人の娘さんといっしょに私を訪ねてきます。
  • Kommen Herr und Frau Neumann heute zu uns? – Ja, und auch deren Sohn.
    ノイマン夫妻は今日うちに来るのですか。
    ― ええ、それに息子さんも来ます。

6. 名詞のくり返しを避ける der / das

同じ名詞をもう一度言わないために、
der / die / das を使うことがあります。

  • Mein Sohn ist älter als der meines Freundes.
    私の息子は、私の友人の息子より年上です。
  • Mein Auto fährt schneller als das meines Vaters.
    私の車は父の車より速く走ります。

ここでの der / das は、それぞれ

  • der = Sohn
  • das = Auto

を受けています。


7. 昔話などの der

  • Es war einmal ein König, der hatte drei Söhne.
    昔々、一人の王様がいました。その王様には三人の息子がいました。

この der は関係代名詞ではなく、指示代名詞です。
見分けるポイントは、後ろの hatte が第2位に来ていることです。

関係文なら動詞は文末に行くはずなので、これは関係文ではありません。


8. 関係文の先行詞としての der

指示代名詞の der は、関係文の先行詞になることもあります。

  • Kennst du den da, mit dem sie jetzt spricht?
    彼女が今話しているあの男性を知っていますか。

ここでは

  • den da
    あの人

が先行詞になっています。


複数2格 derer

  • In der heutigen Zeitung stehen die Namen derer, die bei dem Unglück ums Leben gekommen sind.
    今日の新聞には、その事故で命を落とした人々の名前が載っています。

derer は、主に関係代名詞の先行詞として使われます。


9. 前置詞と結びついた da- 形

物を指すとき、指示代名詞が前置詞と結びついて
da(r)- + 前置詞 の形になることがあります。

  • Hier steht mein kleines Auto, damit bin ich durch Europa gereist.
    ここに私の小さな車があります。私はこれでヨーロッパ中を旅しました。

よく使う形

  • darauf
    その上に、そのことについて
  • darin
    その中に
  • damit
    それで、それとともに
  • darüber
    その上を、それについて
  • daneben
    その横に

例文

  • Dort steht ein Tisch, darauf liegt das Buch.
    あそこに机があります。その上に本が置いてあります。
  • Dort steht ein Kleiderschrank, darin hängt Ihr Anzug.
    あそこに洋服だんすがあります。その中にあなたのスーツがかかっています。
  • Dort steht ein Auto, damit fahre ich ins Büro.
    あそこに車があります。私はそれで会社へ行きます。
  • Dort ist eine Brücke, darüber kann man ans andere Ufer gehen.
    あそこに橋があります。それを渡って向こう岸へ行けます。
  • Dort liegt ein Park, daneben steht das Museum.
    あそこに公園があります。そのとなりに博物館が建っています。

10. 練習

  • Ist die Frau dort deine Schwester? – Nein, die ist nicht meine Schwester.
    あそこにいるあの女性が君のお姉さんですか。
    ― いいえ、あの人は私の姉ではありません。
  • Hast du den Leuten deine Meinung gesagt? – Ja, denen habe ich meine Meinung gesagt.
    君はあの人たちに自分の意見を言ったのですか。
    ― ええ、あの人たちに言いました。
  • Gehört das Haus nicht dem Mann? – Doch, dem gehört es.
    あの家はあの男のものではないのですか。
    ― いいえ、あの男のものですよ。

11. dieser, jener, solcher

11-1. dieser

dieser は「この」「この人」「これ」という意味で、
近くにあるもの、目の前のもの、今話題のものを強く指します。

名詞の前で使う

  • Dieses Kleid gefällt mir.
    このドレスが気に入っています。

単独で使う

  • Welches Auto gefällt Ihnen? – Dieses hier.
    どの車が気に入りましたか。
    ― ここにあるこれです。
  • Er hat die Prüfung bestanden, dies habe ich nicht gewusst.
    彼は試験に合格しました。このことを私は知りませんでした。
  • Dies ist mein Haus.
    これが私の家です。

11-2. jener

jener は「あの」「向こうの」「例の」という意味で、
より遠いものや、対比されるもう一方を指します。

  • Siehst du jenes Haus dort drüben?
    向こうにあるあの家が見えますか。
  • Dieser Garten ist schöner als jener.
    こちらの庭は、あちらの庭より美しいです。

11-3. dieser と jener の対比

並べて使うと、

  • dieser = 後に出たもの
  • jener = 先に出たもの

を指すことがあります。

  • Auf der Party waren Mutter und Tochter da; diese trug einen Hosenanzug, jene ein Kostüm.
    そのパーティーには母親と娘が来ていました。娘のほうはパンツスーツを着ていて、母のほうはスーツを着ていました。

11-4. solcher

solcher は「そんな」「こんな」「そのような」という意味です。

  • Bei einem solchen herrlichen Wetter wandern wir gerne.
    こんなすばらしい天気の日には、私たちはよくハイキングをします。
  • Mit solchen Leuten kann man nicht verkehren.
    そんな人たちとは付き合えません。
  • Er ist kein solcher.
    彼はそんな人ではありません。

口語では

  • solch ein
  • so ein

の形もよく使います。


12. derjenige

derjenige は、der よりさらに強く
「その〜」「その人・そのもの」と指します。
多くの場合、後ろに関係文をともないます。

  • Diejenige Frau, die mir geholfen hat, ist verschwunden.
    私を助けてくれたその女性は姿を消しました。
  • Derjenige, der das getan hat, soll sich melden.
    それをした人は申し出なさい。
  • Mein Auto fährt schneller als dasjenige meines Vaters.
    私の車は父の車より速く走ります。

13. derselbe

derselbe は「同じ〜」「同じ人・同じもの」という意味です。

  • Er trägt denselben Anzug wie gestern.
    彼は昨日と同じスーツを着ています。
  • Es war ein und derselbe Schauspieler.
    それはまったく同じ俳優でした。
  • Das ist doch ein und dasselbe.
    それはまったく同じものではないですか。
  • Sie ist immer noch dieselbe wie damals.
    彼女は今でも昔と同じままです。

14. dieser と der の使い分けの目安

ここも大事です。

der

話し言葉で自然。
「あの人」「あれ」「その人」と、会話の流れの中で強く指す。

  • Den kenne ich.
  • Die da ist nett.

dieser

よりはっきり「これ・この人」と示す。
書き言葉ではやや整った感じになることも多い。

  • Dieser Mann ist mein Lehrer.
  • Dieses hier gefällt mir.

覚え方

  • der
    会話で自然な「あの人」「その人」
  • dieser
    より明示的な「この」「この人」

英語の this / that をそのまま機械的に当てはめるより、
ドイツ語では 会話なら der がかなりよく使われる と覚えると自然です。


まとめ

この課では、指示代名詞 を学びました。

まず覚えたいもの

  • der
  • dieser
  • jener
  • solcher
  • derjenige
  • derselbe

いちばん大切なポイント

1. 定冠詞との違い

  • 定冠詞 = 名詞といっしょに使う
  • 指示代名詞 = 単独で名詞の代わりに使える

2. 特に注意する形

  • 2格:dessen / deren
  • 複数3格:denen

3. der は会話で非常によく使う

  • Den kenne ich gut.
  • Die ist nett.

4. das は特別

人や物を紹介するときは、性や数に関係なく

  • Das ist Herr Müller.
  • Das sind meine Söhne.

と言える

5. 文頭に置くと強調が強い

  • Den habe ich nicht gesehen!

まず使える形

  • Den kenne ich gut.
    その人ならよく知っています。
  • Dieses hier.
    ここにあるこれです。
  • Jenes dort.
    あそこのあれです。
  • Solche Leute mag ich nicht.
    そんな人たちは好きではありません。
  • Derjenige, der …
    …するその人
  • denselben Anzug
    同じスーツ

関係代名詞

ポイント

関係代名詞 は、前に出てきた名詞を受けて、
その名詞をくわしく説明する文をつなぐ語です。

  • Kennst du den Mann, der bei Frau Kröger wohnt?
    あなたはクレーガーさんのところに住んでいる男性を知っていますか。
  • Der Mann, den ich gestern besucht habe, ist der Leiter dieser Firma.
    私が昨日訪ねた男性はこの会社の責任者です。
  • Wer mir vertraut, dem vertraue ich auch.
    私を信頼してくれる人を、私も信頼します。

関係代名詞には、大きく分けて次の2つがあります。

  • 定関係代名詞
    前にある名詞を受ける
  • 不定関係代名詞
    先行詞を中にふくむ

1. まず最初に:関係代名詞はどう決めるか

ここが最大のポイントです。

関係代名詞を決めるときは、2ステップ で考えます。


1-1. ステップ1:性・数は先行詞から決める

つまり、左を見る ということです。

  • der Mann → 男性単数
  • die Frau → 女性単数
  • das Kind → 中性単数
  • die Leute → 複数

1-2. ステップ2:格は関係文の中で決める

つまり、右を見る ということです。

関係文の中で、その語が

  • 主語なら → 1格
  • 目的語なら → 4格
  • 3格を要求する動詞の相手なら → 3格
  • 所有を表すなら → 2格

になります。


1-3. 覚え方

性・数は左(先行詞)から、格は右(関係文)から

これが関係代名詞の基本です。


  • Der Mann, den ich sehe, …
    その男性を私は見ています。

ここで

  • 先行詞は der Mann → 男性単数
  • 関係文の中では sehen の目的語 → 4格

だから den になります。

× Der Mann, der ich sehe …
これは誤りです。


2. 定関係代名詞

定関係代名詞は、前にある名詞を受けて使います。
そして、その名詞を説明する 関係文 を作ります。

大切なポイント

  • 関係代名詞の 性・数 は、先行詞に一致する
  • 関係代名詞の は、関係文の中での役割で決まる
  • 関係文では 定動詞は文末
  • 主文と関係文は コンマ で区切る

3. 定関係代名詞の形

定関係代名詞は、基本的に指示代名詞 der とほぼ同じ形です。

男性女性中性複数
1格derdiedasdie
2格dessenderendessenderen
3格demderdemdenen
4格dendiedasdie

注意したい形

とくに意識したいのは次です。

  • 2格:dessen / deren
  • 複数3格:denen

ここは定冠詞と似ていますが、学習者がよく混乱するところです。


4. 2文を1文につなぐ発想

関係文は、もともと 2つの文 です。

たとえば:

  • Kennst du den Mann?
  • Der Mann wohnt bei Frau Kröger.

この2つの文に共通している der Mann を接着剤のようにつなぐと、

  • Kennst du den Mann, der bei Frau Kröger wohnt?

となります。

つまり、

共通の名詞をフックにして、2文を1文に合体させる

という発想が大切です。


5. 1格の例

  • Kennst du den Mann, der bei Frau Kröger wohnt?
    あなたはクレーガーさんのところに住んでいる男性を知っていますか。

もとの2文:

  • Kennst du den Mann?
  • Der Mann wohnt bei Frau Kröger.

考え方:

  • 先行詞:der Mann → 男性単数
  • 関係文での役割:主語 → 1格

だから der


6. 4格の例

  • Der Mann, den ich gestern besucht habe, ist der Leiter dieser Firma.
    私が昨日訪ねた男性はこの会社の責任者です。

もとの2文:

  • Der Mann ist der Leiter dieser Firma.
  • Ich habe den Mann gestern besucht.

考え方:

  • 先行詞:der Mann → 男性単数
  • 関係文での役割:besuchen の目的語 → 4格

だから den


7. 3格の例

  • Die Frau, der ich beim Kochen geholfen habe, ist meine Verlobte.
    私が料理のときに手伝った女性は、私の婚約者です。

もとの2文:

  • Die Frau ist meine Verlobte.
  • Ich habe der Frau beim Kochen geholfen.

考え方:

  • 先行詞:die Frau → 女性単数
  • 関係文での役割:helfen の相手 → 3格

だから der


8. 2格の例

ここは特に重要です。

  • Er pflegt die Kinder, deren Eltern schon gestorben sind.
    彼は両親がすでに亡くなっている子どもたちの世話をしています。

もとの2文:

  • Er pflegt die Kinder.
  • Die Eltern der Kinder sind schon gestorben.

考え方:

  • 先行詞:die Kinder → 複数
  • 関係文では「子どもたちの両親」 → 所有関係 → 2格

だから deren


2格の関係代名詞の大事なルール

2格の関係代名詞のあとに来る名詞には、ふつう 冠詞をつけません

  • deren Eltern
  • dessen Sohn

× deren die Eltern
× dessen der Sohn

これは非常によくあるミスです。


英語でいうと

  • dessen / deren は、英語の whose に近い働きです。

9. 関係文は副文なので、動詞は最後

関係文は 副文の一種 です。
そのため、定動詞は文末 に行きます。


  • Das ist der Mann, der in Berlin wohnt.
    その人がベルリンに住んでいる男性です。
  • Das ist der Mann, den ich gestern gesehen habe.
    その人が私が昨日見た男性です。

完了形が入るとき

  • Das ist der Mann, den ich gestern besucht habe.
    その人が私が昨日訪ねた男性です。

ここでは gelesen hat / besucht habe のように、
動詞群が文末に来ます。


助動詞が入るとき

  • Das ist der Student, der in Deutschland Deutsch lernen will.
    その人がドイツでドイツ語を勉強したがっている学生です。

つまり、

関係文でも、weil 節や dass 節と同じように、動詞は最後へ飛ぶ

という意識が大切です。


10. 練習

  • Kennst du die Frau dort, die Tennis spielt?
    あそこでテニスをしている女性を知っていますか。
  • Kennst du die Frau, die ich gestern besucht habe?
    私が昨日訪ねた女性を知っていますか。
  • Kennst du die Frau, der er einen Ring gegeben hat?
    彼が指輪をあげた女性を知っていますか。
  • Kennst du die Frau, deren Eltern sehr reich sind?
    両親がとてもお金持ちの女性を知っていますか。
  • Ich kenne den Mann, den du sehr gelobt hast.
    あなたがとてもほめていた男性を私は知っています。
  • Ich kenne den Mann dort, der mit ihr spricht.
    あそこで彼女と話している男性を私は知っています。
  • Ich kenne den Mann, dessen Sohn jetzt in Japan studiert.
    息子さんが今日本で勉強している男性を私は知っています。
  • Ich kenne den Mann, dem das Haus gehört.
    その家がその人のものである男性を私は知っています。
  • Die Leute, denen er Wohnungen vermietet, kommen aus Brasilien.
    彼が部屋を貸している人たちはブラジル出身です。
  • Die Leute, die in dieser Fabrik arbeiten, kommen aus Brasilien.
    この工場で働いている人たちはブラジル出身です。
  • Die Leute, die ich Japanisch lehre, kommen aus Brasilien.
    私が日本語を教えている人たちはブラジル出身です。
  • Die Leute, deren Kinder die Grundschule besuchen, kommen aus Brasilien.
    子どもたちが小学校に通っている人たちはブラジル出身です。

11. 文を1つにつなぐ練習

  • Der Student fliegt morgen nach Japan zurück.
  • Der Student hat zwei Jahre lang in Deutschland studiert.
    → Der Student, der zwei Jahre lang in Deutschland studiert hat, fliegt morgen nach Japan zurück.
    2年間ドイツで勉強したその学生は、明日日本へ帰ります。

  • Kennst du die Frau?
  • Die Frau wohnt jetzt bei Frau Müller.
    → Kennst du die Frau, die jetzt bei Frau Müller wohnt?
    今ミュラーさんのところに住んでいる女性を知っていますか。

  • Den Füller habe ich verloren.
  • Sie hat mir den Füller geschenkt.
    → Den Füller, den sie mir geschenkt hat, habe ich verloren.
    彼女が私にくれた万年筆を、私はなくしました。

  • Ein japanischer Student kommt nach Deutschland.
  • Die Eltern des Studenten kenne ich gut.
    → Ein japanischer Student, dessen Eltern ich gut kenne, kommt nach Deutschland.
    ご両親を私はよく知っている日本人の学生が、ドイツへ来ます。

  • Kennst du den Mann?
  • Ich habe dem Mann in der Not geholfen.
    → Kennst du den Mann, dem ich in der Not geholfen habe?
    私が困ったときに助けた男性を知っていますか。

12. 前置詞をともなう関係代名詞

これは実際のドイツ語で非常によく出てきます。

大事なルール

前置詞は、必ず関係代名詞の前に置く

そして格は、その前置詞の格支配で決まります。

つまり、

  • まず前置詞を見る
  • その前置詞が何格を要求するか確認する
  • その格に合う関係代名詞を選ぶ

という流れです。


12-1. mit をともなう例

  • Dies ist das Auto, mit dem er jeden Tag ins Büro fährt.
    これが、彼が毎日会社へ行くのに使っている車です。

もとの2文:

  • Dies ist das Auto.
  • Er fährt jeden Tag mit dem Auto ins Büro.

ここでは mit + 3格 なので、dem


12-2. für をともなう例

  • Seine Familie, für die er fleißig arbeitet, dankt ihm nicht sehr.
    彼が一生懸命働いている家族は、彼にそれほど感謝していません。

もとの2文:

  • Seine Familie dankt ihm nicht sehr.
  • Er arbeitet fleißig für seine Familie.

ここでは für + 4格 なので、die


12-3. 練習

  • Kennst du die Dame dort, mit der er spricht?
    あそこで彼が話している女性を知っていますか。
  • Kennst du den Mann, für den ich mich entschieden habe?
    私が選んだ男性を知っていますか。
  • Kennst du die Familie, aus der er stammt?
    彼の出身の家族を知っていますか。
  • Dies ist das Auto, mit dem ich jeden Tag ins Büro fahre.
    これが私が毎日会社へ行くのに使う車です。
  • Da kommen die Freunde, auf die wir lange gewartet haben.
    ほら、私たちが長いこと待っていた友だちが来ます。
  • Die Leute, mit denen ich hier zusammenarbeite, kommen aus England.
    私がここでいっしょに働いている人たちはイングランド出身です。
  • Wie heißt der Fluss, an dem deine Heimatstadt liegt?
    あなたの故郷の町がある川は何という名前ですか。
  • Was kostet der Tisch, auf dem eine Vase steht?
    花びんが置いてあるテーブルはいくらですか。

補足

先行詞が 物や事柄 のときは、

  • mit dem Auto → womit
  • auf dem Tisch → worauf

のような wo(r)- + 前置詞 が使われることもあります。

  • Dies ist das Auto, womit er jeden Tag ins Büro fährt.
    これが、彼が毎日会社へ行くのに使っている車です。

13. 関係副詞

先行詞が 場所・方向・時間・方法・理由 などを表すときは、
関係代名詞の代わりに 関係副詞 がよく使われます。


13-1. 場所・方向

wo / wohin / woher

  • Die Stadt, wo ich zwei Jahre studiert habe, liegt in Süddeutschland.
    私が2年間勉強した町は南ドイツにあります。
  • Die Stadt, in der ich zwei Jahre studiert habe, liegt in Süddeutschland.
    私が2年間勉強した町は南ドイツにあります。

普通名詞なら、woin der も使えます。


地名のとき

  • München, wo ich zwei Jahre studiert habe, liegt in Süddeutschland.
    私が2年間勉強したミュンヘンは南ドイツにあります。

地名では wo がよく使われます。


woher

  • Das Land, woher er stammt, weiß ich nicht.
    彼の出身国を私は知りません。
  • Das Land, aus dem er stammt, weiß ich nicht.
    彼の出身国を私は知りません。

wohin

  • In Norddeutschland liegt Lübeck, wohin wir nächsten Monat umziehen.
    私たちが来月引っ越すリューベックは北ドイツにあります。

13-2. 時間

  • Es kommt noch der Tag, wo er mich braucht.
    彼が私を必要とする日がいつか来ます。
  • Wo warst du denn an dem Tag, da ich einen Unfall hatte?
    私が事故にあった日に、あなたはいったいどこにいたのですか。
  • Wo warst du denn an dem Tag, als ich einen Unfall hatte?
    私が事故にあった日に、あなたはいったいどこにいたのですか。
  • Wo warst du denn an dem Tag, an dem ich einen Unfall hatte?
    私が事故にあった日に、あなたはいったいどこにいたのですか。

13-3. 方法・程度

  • Die Art, wie er spricht, finde ich unhöflich.
    彼の話し方は失礼だと思います。

13-4. 理由

  • Das ist der Grund, warum er nicht zu mir gekommen ist.
    これが彼が私のところへ来なかった理由です。

14. 不定関係代名詞 wer / was

不定関係代名詞には、主に werwas があります。
これは疑問代名詞と同じ形です。

  • wer
    一般に人を表す
  • was
    一般に物や事柄を表す

不定関係代名詞は、先行詞を中にふくむ と考えられます。
そのため、ふつうは先行詞なしで使います。


14-1. wer

wer は「〜する人は誰でも」という意味です。

  • Wer mir vertraut, dem vertraue ich auch.
    私を信頼してくれる人を、私も信頼します。

ここでは

  • wer
    関係文の中で主語
  • dem
    主文の中で vertrauen の3格目的語

  • Wer das tut, hat die Folgen zu tragen.
    それをする人は、その結果を引き受けなければなりません。
  • Wen ich zuerst treffe, frage ich.
    私は最初に会った人にたずねます。
  • Wem ich zuerst begegne, den frage ich.
    私は最初に出会った人にたずねます。
  • Wer einmal lügt, dem glaubt man nicht mehr.
    一度うそをつく人は、もう信じてもらえません。

14-2. was

was は「〜するものは何でも」「〜することは何でも」という意味です。

  • Was er sagt, stimmt immer.
    彼が言うことはいつも正しいです。
  • Du kannst machen, was du willst.
    あなたはしたいことをすればいいです。

14-3. was が受ける先行詞

was は、不特定の物や事柄を表す語を先行詞に取ることがあります。

よく使う語:

  • alles
  • vieles
  • manches
  • etwas
  • nichts
  • das
  • 名詞化された中性形(das Beste, das Schönste など)

  • Er hatte schon alles gehört, was ich ihm erzählt habe.
    私が彼に話したことを、彼はもう全部聞いていました。
  • Ich konnte nichts verstehen, was er sagte.
    私は彼が言ったことを何も理解できませんでした。
  • Das ist das Beste, was ich kann.
    これが私にできる最善のことです。
  • Er hat uns das Schönste erzählt, was er dort erlebt hat.
    彼はそこで体験した最もすばらしいことを私たちに話してくれました。

14-4. 前の文全体を受ける was

was は、前の文全体を受けることもあります。

  • Ich habe noch keine Nachricht von meinem Mann, was mich sehr beunruhigt.
    私は夫からまだ何の知らせも受けていません。そのことが私をとても不安にさせます。
  • Sie sagt, dass sie wegen plötzlicher Erkrankung nicht kommen konnte, was ich nicht glauben kann.
    彼女は急な病気で来られなかったと言っていますが、私はそのことを信じることができません。

15. 強調構文

Es ist A, der / die / das …
の形で、A を強調できます。

ポイント

  • 形式上の先行詞は es
  • でも、関係代名詞の性・数は 強調される語 に合わせる
  • sein もその語に合わせて変化する

例文

  • Es war mein Chef, der mich gestern angerufen hat.
    昨日私に電話してきたのは、私の上司でした。
  • Es sind meine Töchter, die mir zum Geburtstag diese Krawatte geschenkt haben.
    私の誕生日にこのネクタイをくれたのは、私の娘たちでした。
  • Katharina war es, die das sagte.
    それを言ったのはカタリーナでした。

まとめ

この課では、関係代名詞関係文 を学びました。


定関係代名詞

  • 先行詞の 性・数 に一致する
  • は関係文の中での役割で決まる
  • 関係文では 定動詞は文末

まずいちばん大切な考え方

性・数は左(先行詞)から、格は右(関係文)から


よく使う形

  • der / die / das
  • dessen / deren
  • dem / der / denen
  • den / die / das

とくに注意するポイント

  • 2格では dessen / deren
  • dessen / deren のあとに来る名詞には、ふつう冠詞をつけない
  • 前置詞は 関係代名詞の前
  • 関係文は副文なので、動詞は最後
  • 完了形や助動詞が入っても、やはり文末にまとまる
  • 場所・時間・方法・理由では 関係副詞 もよく使う
  • was は前の文全体を受けることもある

まず覚えたい形

  • der Mann, der dort wohnt
    そこに住んでいる男性
  • der Mann, den ich kenne
    私が知っている男性
  • die Frau, der ich geholfen habe
    私が手伝った女性
  • die Kinder, deren Eltern krank sind
    両親が病気の子どもたち
  • das Auto, mit dem er fährt
    彼が使っている車

zu不定詞句

ポイント

ドイツ語では、不定詞の前に zu をつけて使うことがあります。
これを zu不定詞 といいます。

  • Zu lehren ist zu lernen.
    教えることは学ぶことです。
  • Es ist nicht so leicht, Deutsch zu beherrschen.
    ドイツ語を身につけることはそれほど簡単ではありません。

英語の to不定詞 に少し似ていますが、ドイツ語では
不定詞句の最後の不定詞の前に zu を置く のが基本です。


1. まず最初に:zu がいる場合 / いらない場合

ここが初学者がいちばん混乱しやすいところです。

1-1. zu を使うことが多い場合

  • Es ist schwer, Deutsch zu lernen.
    ドイツ語を学ぶのは難しいです。
  • Ich hoffe, ihn bald zu sehen.
    私は彼にすぐ会えることを願っています。
  • Ich habe vor, nach Deutschland zu fahren.
    私はドイツへ行くつもりです。

1-2. zu を使わない場合

とくに次のあとでは、zu をつけません

1. 話法の助動詞のあと

  • Ich kann schwimmen.
    私は泳げます。
  • Du musst gehen.
    あなたは行かなければなりません。

× Ich kann zu schwimmen.
これは誤りです。


2. werden(未来・受動の助動詞)のあと

  • Er wird kommen.
    彼は来るでしょう。

× Er wird zu kommen.
これは誤りです。


3. 知覚動詞などのあと

  • Ich höre ihn singen.
    私は彼が歌うのを聞きます。
  • Ich sehe ihn kommen.
    私は彼が来るのを見ます。

1-3. まずはこう覚える

zu がいらない代表

  • 話法の助動詞
  • werden
  • hören / sehen などの知覚動詞

それ以外では

  • zu不定詞になることが多い

この対比を最初に入れておくと、かなり混乱が減ります。


2. 不定詞句と zu不定詞句

不定詞句は、ドイツ語の文を作るもとになる形です。
語順は、日本語の感覚にかなり近いことがあります。

  • Er lernt für ein Jahr in Deutschland fleißig Deutsch.
    彼は1年間ドイツで熱心にドイツ語を学びます。

この文のもとになる不定詞句は、たとえば次のように考えられます。

  • für ein Jahr in Deutschland fleißig Deutsch lernen
    1年間ドイツで熱心にドイツ語を学ぶ

この最後の不定詞 lernen の前に zu を置くと、
zu不定詞句 になります。

  • für ein Jahr in Deutschland fleißig Deutsch zu lernen
    1年間ドイツで熱心にドイツ語を学ぶこと

3. zu不定詞句は、最後まで聞かないと意味が閉じない

zu不定詞句も、ドイツ語らしい 文末待ち の構造を作ります。

たとえば:

  • Es ist nicht leicht,
    in dieser großen Stadt
    ohne Hilfe
    schnell ein billiges Zimmer
    zu finden.

意味の中心になる zu finden は、最後に来ます。
つまり、zu不定詞句でも

最後の zu + 不定詞まで来て、ようやくまとまりが完成する

という感覚が大切です。


4. 主語が同じとき、zu不定詞句を使いやすい

zu不定詞句は、たいてい

主文の主語と、不定詞句の意味上の主語が同じ

ときに使われます。

  • Ich hoffe, bald nach Deutschland zu fahren.
    私は近いうちにドイツへ行けることを願っています。

ここでは
「願っている人」も「行く人」も ich です。


主語が違うときは?

その場合は、dass 節 のほうが自然なことが多いです。

  • Ich hoffe, dass er bald nach Deutschland fährt.
    私は、彼が近いうちにドイツへ行くことを願っています。

つまり、

主語が同じ

→ zu不定詞句 にしやすい

主語が違う

→ dass 節 を使うことが多い

この判断がとても大切です。


5. 完了不定詞句・受動不定詞句


5-1. 完了不定詞句

  • schon einmal in Deutschland gewesen sein
    すでに一度ドイツにいたことがある

完了 zu不定詞句

  • schon einmal in Deutschland gewesen zu sein
    すでに一度ドイツにいたことがあること

5-2. 受動不定詞句

  • sofort mit dem Wagen ins Krankenhaus gebracht werden
    すぐ車で病院へ運ばれる

受動 zu不定詞句

  • sofort mit dem Wagen ins Krankenhaus gebracht zu werden
    すぐ車で病院へ運ばれること

6. 分離動詞では、zu は真ん中に入る

ここはスペルミスが非常に多いところです。

分離動詞が zu不定詞になるときは、

前つづり + zu + 動詞本体

の形になります。


  • aufstehen → aufzustehen
  • einkaufen → einzukaufen
  • anrufen → anzurufen
  • mitkommen → mitzukommen

例文

  • Es ist gesund, früh am Morgen aufzustehen.
    朝早く起きることは健康によいです。
  • Ich habe Herrn Schmidt versprochen, ihn morgen früh noch einmal anzurufen.
    私はシュミットさんに、明日の朝もう一度電話すると約束しました。
  • Ich habe vor, morgen in der Stadt einzukaufen.
    私は明日町で買い物をするつもりです。

覚え方

分離動詞では、zu は

前つづりと動詞本体の間に割り込む

と覚えるのがいちばん安全です。


7. zu不定詞句の主な用法


7-1. 名詞的用法

「〜すること」のように、文の中で名詞のように働きます。


主語として使う

  • Zuviel zu rauchen ist gesundheitsschädlich.
    たばこを吸いすぎることは健康に悪いです。
  • Es ist sehr anstrengend, jeden Tag bis spät in die Nacht zu arbeiten.
    毎日夜遅くまで働くことはとても大変です。

先取りの es

zu不定詞句が長いときは、es を先に置いて、
本当の主語を文末へ回すことがよくあります。

  • Es ist nicht leicht, in dieser Stadt ein billiges Zimmer zu finden.
    この町で安い部屋を見つけるのは簡単ではありません。

目的語として使う

  • Der Gefangene hat schon mehrmals versucht, aus dem Gefängnis auszubrechen.
    その囚人はすでに何度も脱獄しようとしました。
  • Ich hoffe, ihn bald zu sehen.
    私は彼にすぐ会えることを願っています。
  • Eigentlich hatte ich vor, mit ihr ins Kino zu gehen.
    本当は私は彼女と映画館へ行くつもりでした。

先取りの es を必要とすることがある動詞

動詞によっては、目的語として zu不定詞句を使うとき、
es を先に置くことがあります。

  • Die Firma hat es abgelehnt, den Vertrag zu erneuern.
    その会社は契約を更新することを断りました。
  • Findest du es richtig, auf dieser Straße so schnell zu fahren?
    この通りでこんなに速く走るのが正しいと思いますか。

7-2. 形容詞的用法(付加語的用法)

zu不定詞句が、名詞の内容を説明することがあります。

  • Es gibt noch viel zu tun.
    まだやることがたくさんあります。
  • Ich habe jetzt keine Zeit, mit dir zu reden.
    今はあなたと話している時間がありません。
  • Gibt’s was zu essen?
    何か食べるものある?
  • Ich habe den Wunsch, in Deutschland zu studieren.
    私はドイツで勉強したいという願いを持っています。

7-3. da(r)- 形で先取りする言い方

前置詞と結びつく形容詞や名詞では、
da(r)- + 前置詞 の形で、後ろの zu不定詞句を先取りすることがあります。

  • Ich bin immer dazu bereit, dir zu helfen.
    私はいつでもあなたを助ける用意があります。
  • Ich bin stolz darauf, Sie zu kennen.
    あなたと知り合いであることを誇りに思っています。

ここでの

  • dazu
  • darauf

は、後ろの

  • dir zu helfen
  • Sie zu kennen

を先に受けています。


8. 前置詞 + zu不定詞句

これは日常会話でも非常によく使う、
重要な3大パターン です。

  • um … zu
  • ohne … zu
  • (an)statt … zu

これらは、ふつうの前置詞のように格支配するのではなく、
まとまった表現として覚える のが大切です。


8-1. um … zu

「〜するために」

  • Er ist nach Deutschland gefahren, um dort zu studieren.
    彼はそこで勉強するためにドイツへ行きました。
  • Ich werde alles tun, um ihr zu helfen.
    彼女を助けるためなら、私は何でもするつもりです。
  • Wir müssen uns beeilen, um den letzten Zug noch zu erreichen.
    最終列車に何とか間に合うために、私たちは急がなければなりません。

大事

um … zu は、目的を表す最重要表現です。


8-2. ohne … zu

「〜しないで」

  • Er ist nach Deutschland gefahren, ohne Abschied zu nehmen.
    彼は別れも告げずにドイツへ行ってしまいました。
  • Er ging einfach weg, ohne meine Frage zu beantworten.
    彼は私の質問に答えないで、そのまま去って行きました。
  • Sie können ruhig hereinkommen, ohne an die Tür anzuklopfen.
    ドアをノックしないで入ってきてもかまいません。

8-3. (an)statt … zu

「〜する代わりに」

  • Er ist nach Deutschland gefahren, statt in Japan zu studieren.
    彼は日本で勉強する代わりにドイツへ行きました。
  • Statt ihn anzurufen, kannst du ihm einen Brief schreiben.
    彼に電話する代わりに、手紙を書くこともできます。
  • Du sollst eine Stelle suchen, statt in der Stadt herumzubummeln.
    あなたは町をぶらぶらしていないで、仕事を探しなさい。

補足:damit とのちがい

主語が同じ

um … zu を使いやすい

  • Ich lerne viel, um die Prüfung zu bestehen.
    私は試験に合格するためによく勉強します。

主語が違う

damit 節 を使うことが多い

  • Ich erkläre es dir, damit du es verstehst.
    あなたがそれを理解できるように、私はそれを説明します。

9. 特定の動詞・表現といっしょに使う zu不定詞句


9-1. sein + zu不定詞句

「〜されうる」「〜されるべきだ」

  • Dein Vorschlag ist zu begrüßen.
    あなたの提案は歓迎されるべきです。
    あなたの提案は歓迎できるものです。
  • An der Grenze sind die Pässe vorzuzeigen.
    国境ではパスポートを提示しなければなりません。

9-2. haben + zu不定詞句

「〜しなければならない」

  • Die Kinder haben den Eltern zu gehorchen.
    子どもたちは両親に従わなければなりません。
  • Bis Köln haben wir noch gut zwei Stunden zu fahren.
    ケルンまでまだたっぷり2時間は走らなければなりません。

9-3. brauchen + nur / nicht + zu不定詞句

brauchen + nur + zu

「〜しさえすればよい」

  • Du brauchst mich nur anzurufen, dann komme ich gleich.
    私に電話しさえすればいいです。そうしたらすぐ行きます。

brauchen + nicht + zu

「〜する必要はない」

  • Morgen brauchst du nicht zu arbeiten.
    明日、あなたは働く必要はありません。

比較

  • Morgen brauchst du nicht zu arbeiten.
    明日、働く必要はありません。
  • Morgen musst du nicht arbeiten.
    明日、働かなくてもいいです。
  • Morgen darfst du nicht arbeiten.
    明日、働いてはいけません。

9-4. pflegen + zu不定詞句

「〜するのが習慣である」

  • Wir pflegen nach dem Essen ein bisschen zu ruhen.
    私たちは食後に少し休むことにしています。
  • Das Kind pflegt nachmittags eine Stunde zu schlafen.
    その子どもは午後に1時間眠るのが習慣です。

9-5. scheinen + zu不定詞句

「〜のように見える」

  • Peter scheint nicht zu Hause zu sein.
    ペーターは家にいないようです。
  • Der Mann schien geistesabwesend gewesen zu sein.
    その男は放心状態だったように見えました。

10. 例文

  • Es ist mir gelungen, ihn zu überzeugen.
    私は彼を説得することに成功しました。
  • Andreas meint, ein billiges Zimmer gefunden zu haben.
    アンドレアスは安い部屋を見つけたと思っています。
  • Wir fürchteten, zu spät gekommen zu sein.
    私たちは遅れたのではないかと心配していました。
  • Wir hoffen, an der Grenze nicht kontrolliert zu werden.
    私たちは国境で検査されないことを願っています。
  • Zahnärzte empfehlen, sich mindestens zweimal täglich die Zähne zu putzen.
    歯医者は少なくとも1日に2回歯を磨くことをすすめています。
  • Es ist streng verboten, in der Bibliothek zu rauchen.
    図書館でたばこを吸うことは厳しく禁じられています。
  • Ich finde es schön, auf dem Lande zu wohnen.
    田舎に住むのはすてきだと思います。
  • Ich habe gar keine Lust, jetzt extra in die Stadt zu gehen.
    今わざわざ町へ行く気はまったくありません。
  • Das Buch ist nicht wert, gelesen zu werden.
    その本は読む価値がありません。
  • Er ist fähig, diese Arbeit zu leisten.
    彼にはこの仕事をやりとげる力があります。

まとめ

この課では、zu不定詞句 を学びました。


基本

  • 不定詞の前に zu をつける
  • 句の最後の不定詞の前に zu を置く

まず大事なこと

zu がいらない代表

  • 話法の助動詞
  • werden
  • 知覚動詞(sehen, hören など)

zu がいることが多い代表

  • hoffen, versuchen, vorhaben など
  • es ist wichtig / schwer / schön … の形
  • um … zu / ohne … zu / statt … zu

大切なポイント

  • 主文の主語と、不定詞句の主語が同じ ときに使いやすい
  • 主語が違うときは、dass 節 のほうが自然なことが多い
  • 分離動詞では
    aufstehen → aufzustehen
    のように、前つづりと動詞の間に zu が入る
  • 長い zu不定詞句では、最後の zu + 不定詞 まで意味が閉じない
  • um … zu / ohne … zu / statt … zu は、セットで覚える重要表現

まず覚えたい形

  • Es ist schwer, Deutsch zu lernen.
    ドイツ語を学ぶのは難しいです。
  • Ich habe vor, nach Deutschland zu fahren.
    私はドイツへ行くつもりです。
  • Es gibt noch viel zu tun.
    まだやることがたくさんあります。
  • um dir zu helfen
    あなたを助けるために
  • ohne etwas zu sagen
    何も言わないで
  • statt ihn anzurufen
    彼に電話する代わりに

受動態

ポイント

ドイツ語では、誰がするか に注目する文を 能動文
何がされるか、あるいは 行為の結果どうなっているか に注目する文を 受動文 といいます。

  • Der Hausmeister öffnet um 8 Uhr morgens die Haustür.
    管理人は毎朝8時に玄関のドアを開けます。
  • Die Haustür wird um 8 Uhr morgens vom Hausmeister geöffnet.
    玄関のドアは毎朝8時に管理人によって開けられます。
  • Die Haustür ist geöffnet.
    玄関のドアは開いています。

この3つは似ていますが、見ているポイントが違います。

  • 能動文
    → する人 に注目
  • 動作受動
    → 「開けられる」という動作 に注目
  • 状態受動
    → 「開いたままになっている」という状態 に注目

1. 受動態は2種類ある

ここが最重要です。
ドイツ語では、受動を大きく次の2つに分けます。

1-1. 動作受動

werden + 過去分詞

「〜される」「〜された」という、動作そのもの を表します。

  • Das Fenster wird geöffnet.
    窓が開けられます。
  • Das Fenster wurde geöffnet.
    窓が開けられました。

これは、「開ける」という行為に注目しています。


1-2. 状態受動

sein + 過去分詞

「〜されている」「〜した状態だ」という、結果としての状態 を表します。

  • Das Fenster ist geöffnet.
    窓は開いています。

これは、「誰かが開けたあと、今は開いている」という状態に注目しています。


1-3. 動作受動と状態受動の違い

動作受動

  • Die Tür wird geöffnet.
    ドアが開けられるところだ。/開けられている。

状態受動

  • Die Tür ist geöffnet.
    ドアは開いている。

学習のコツは、

  • werden → 動き・変化
  • sein → でき上がった状態

と考えることです。


2. まずは動作受動を理解しよう

2-1. 基本構造

動作受動は、ふつう

werden + 過去分詞

で作ります。

  • Der Schüler wird vom Lehrer gelobt.
    その生徒は先生にほめられます。

2-2. 枠構造

受動文も助動詞を使う文なので、枠構造 になります。

  • werden
    → 定動詞として第2位
  • 過去分詞
    → 文末

  • Der Schüler wird vom Lehrer gelobt.

長い文でも同じです。

  • Der Schüler wird heute in der Schule vom Lehrer gelobt.
    その生徒は今日学校で先生にほめられます。

3. 能動文から受動文へ

3-1. いちばん大事なルール

能動文の4格目的語が、受動文の主語になる

能動文

  • Der Hausmeister öffnet die Haustür.
    管理人が玄関のドアを開ける。

受動文

  • Die Haustür wird geöffnet.
    玄関のドアが開けられる。

3-2. 変わるポイント

能動文

  • Der Hausmeister öffnet die Haustür.

受動文

  • Die Haustür wird vom Hausmeister geöffnet.

変わるのは次の3点です。

  • 4格目的語 → 主語になる
  • 動詞 → werden + 過去分詞
  • 元の主語 → von句 などになることがある

3-3. 例文

  • Unsere Kinder putzen die Fenster.
    私たちの子どもたちは窓をみがきます。
    → Die Fenster werden von unseren Kindern geputzt.
    窓は私たちの子どもたちによってみがかれます。
  • Die Krankenschwester behandelt den Patienten sehr vorsichtig.
    看護師は患者をとてもていねいに扱います。
    → Der Patient wird von der Krankenschwester sehr vorsichtig behandelt.
    患者は看護師によってとてもていねいに扱われます。

4. 受動態の時制

4-1. よく使う形

現在

  • Der Schüler wird gelobt.
    その生徒はほめられます。

過去

  • Der Schüler wurde gelobt.
    その生徒はほめられました。

現在完了

  • Der Schüler ist gelobt worden.
    その生徒はほめられました。

過去完了

  • Der Schüler war gelobt worden.
    その生徒はほめられていました。

未来

  • Der Schüler wird gelobt werden.
    その生徒はほめられるでしょう。

4-2. 文末の動詞に注意

ここが受動態の語順で最も大切なところです。

現在

  • wird … gelobt

過去

  • wurde … gelobt

現在完了

  • ist … gelobt worden

未来

  • wird … gelobt werden

つまり、文末には次のようなかたまりが現れます。

  • 過去分詞
  • 過去分詞 + worden
  • 過去分詞 + werden

この違いを見分けられるようにしましょう。


5. 助動詞が入ると語順が複雑になる

ここも受動態の山場です。

5-1. 受動不定詞

受動の不定詞は、

過去分詞 + werden

です。

  • operiert werden
    手術される
  • repariert werden
    修理される

5-2. 話法の助動詞といっしょに使う

  • Der Verletzte muss sofort operiert werden.
    そのけが人はすぐに手術されなければなりません。
  • Das Dach muss noch repariert werden.
    屋根はまだ修理されなければなりません。

ここでは文末に

  • 過去分詞 + werden

が並びます。


5-3. 完了形になるとさらに複雑

  • Der Verletzte hat sofort operiert werden müssen.
    そのけが人はすぐに手術されなければなりませんでした。

学習上は、まず次の順で慣れるとよいです。

  1. operieren
  2. operiert werden
  3. muss operiert werden
  4. hat operiert werden müssen

いきなり長い形で覚えようとしないのがコツです。


6. von / durch / mit の違い

受動文で「誰によって」「何によって」を言うときは、前置詞の選び方が大切です。

6-1. von + 3格

行為者 を表します。
とくに、人や組織など、意志をもって行うものに使います。

  • Das Spiel wird vom Schiedsrichter kontrolliert.
    その試合は審判によってコントロールされています。
  • Das Tor wurde von Andreas erzielt.
    そのゴールはアンドレアスによって決められました。

6-2. durch + 4格

原因・媒体・仲介 を表します。
人よりも、火事・事故・手紙・使者などが多いです。

  • Das Theater wurde durch das Feuer schwer beschädigt.
    その劇場は火事によって大きな被害を受けました。
  • Die Nachricht wurde durch einen Boten mitgeteilt.
    その知らせは使者によって伝えられました。

6-3. mit + 3格

道具・手段 を表します。

  • Das Paket wurde mit der Luftpost geschickt.
    その小包は航空便で送られました。

6-4. まとめて覚えるコツ

  • von = した人
  • durch = 原因・媒体
  • mit = 道具

7. man を使う言い換え

教材としてここも重要です。
受動態は文法的には大切ですが、実際のドイツ語では man を使った能動文 のほうが自然な場面も多いです。

7-1. 比較

man を使う

  • In Deutschland trinkt man gern Bier.
    ドイツではよくビールを飲みます。

受動態

  • In Deutschland wird gern Bier getrunken.
    ドイツではよくビールが飲まれます。

どちらも正しいですが、

  • 会話では man
  • 説明文・一般論・客観的な文では受動

が多いです。


7-2. 例文

  • In Italien isst man gern Spaghetti.
    イタリアではよくスパゲッティを食べます。
    → In Italien werden gern Spaghetti gegessen.
    イタリアではよくスパゲッティが食べられます。
  • In Mexiko spricht man Spanisch.
    メキシコではスペイン語を話します。
    → In Mexiko wird Spanisch gesprochen.
    メキシコではスペイン語が話されます。

8. 非人称受動

ここがドイツ語特有の大事なポイントです。

8-1. 4格目的語がなくても受動態が作れる

英語では難しいですが、ドイツ語では 目的語のない自動詞 でも受動文を作れることがあります。

  • Es wird hier getanzt.
    ここでは踊られています。
    → ここではダンスが行われています。
    → ここではみんな踊っています。

8-2. 形式主語 es

主語になる4格目的語がないので、形式的に es を使います。

  • Es wird hier gestreikt.
    ここではストが行われています。

ただし、他の語が文頭に来ると es は省略できます。

  • Hier wird gestreikt.
    ここではストが行われています。

8-3. 例文

  • In der Küche wird gekocht.
    台所では料理がされています。
  • In der Disko wird getanzt.
    ディスコでは踊られています。
  • In der Kirche wird gebetet.
    教会では祈りが行われています。
  • Im Gesangverein wird gesungen.
    合唱団では歌われています。

9. 3格目的語や前置詞句を持つ自動詞の受動

これも重要です。

9-1. 3格目的語はそのまま残る

  • Der Lehrer hilft dem Schüler.
    先生はその生徒を助けます。
    → Es wird dem Schüler vom Lehrer geholfen.
    その生徒は先生に助けられます。
    → Dem Schüler wird vom Lehrer geholfen.

ここでは dem Schüler はそのまま残ります。
4格目的語ではないので、主語にはなりません。


9-2. 前置詞句もそのまま残る

  • Die Mutter sorgt für die Kinder.
    母親は子どもたちの世話をします。
    → Es wird für die Kinder von der Mutter gesorgt.
    子どもたちの世話は母親によってなされます。
    → Für die Kinder wird von der Mutter gesorgt.

9-3. 例文

  • Dem Arzt wurde von den Eltern des Kindes gedankt.
    その医者はその子どもの両親に感謝されました。
  • Mir ist von dem Arzt zu einer Badekur geraten worden.
    私は医者に温泉治療を勧められました。
  • Von den Zuschauern wurde lange auf den Anpfiff gewartet.
    試合開始の笛は観客たちによって長く待たれました。

10. 状態受動

ここからは sein + 過去分詞 のほうです。

10-1. 基本

状態受動は、

sein + 過去分詞

で作ります。

  • Der Laden ist geöffnet.
    店は開いています。
  • Die Straße ist gesperrt.
    道路は閉鎖されています。
  • Der Vertrag ist unterschrieben.
    契約書には署名されています。

10-2. 何を表すか

状態受動は、何かがされたあとの結果状態 を表します。

動作受動

  • Der Laden wird geöffnet.
    店が開けられる。

状態受動

  • Der Laden ist geöffnet.
    店は開いている。

10-3. よく使う時制

状態受動は特に

  • 現在
  • 過去

でよく使われます。

  • Der Laden ist geöffnet.
    店は開いています。
  • Gestern war der Laden geöffnet.
    昨日は店が開いていました。

11. 動作受動と状態受動の対比

11-1. 例1

  • Die Straße ist vor einer Woche gesperrt worden.
    この道路は1週間前に閉鎖されました。
    動作受動
  • Jetzt ist die Straße gesperrt.
    今、この道路は閉鎖されています。
    状態受動

11-2. 例2

  • Die Prüfungsblätter sind vorhin verteilt worden.
    試験用紙はさっき配られました。
    配る動作
  • Jetzt sind die Prüfungsblätter verteilt.
    今、試験用紙は配布済みです。
    配られ終わった状態

11-3. 例3

  • Sie ist gestern als Sekretärin eingestellt worden.
    彼女は昨日、秘書として雇われました。
    採用という出来事
  • Jetzt ist sie als Sekretärin eingestellt.
    今、彼女は秘書として雇用されています。
    雇われている状態

12. 状態受動になりやすい表現

  • geöffnet
    開いている
  • geschlossen
    閉まっている
  • repariert
    修理済みである
  • eingeladen
    招待されている
  • informiert
    知らされている
  • gepackt
    荷造りしてある

例文

  • Mein Koffer ist schon gepackt.
    私のトランクはもう荷造りされています。
  • Dein Wagen ist schon repariert.
    あなたの車はもう修理されています。
  • Ich bin schon darüber informiert.
    私はそのことについてすでに知らされています。
  • Sind Sie auch eingeladen?
    あなたも招待されていますか。

13. 受動態はいつ使うか

ここも実戦的には大切です。

受動態は、次のようなときに使います。

  • 動作主が分からない
  • 動作主を言いたくない
  • 動作そのものを客観的に述べたい
  • 説明文・規則・案内文らしく言いたい

  • Hier wird nicht geraucht.
    ここでは喫煙しないことになっています。
  • Die Straße wird repariert.
    道路は修理中です。
  • Der Vertrag ist unterschrieben.
    契約書には署名済みです。

13-1. man のほうが自然なことも多い

  • Man sagt, dass …
    〜だと言われている
  • Hier spricht man Deutsch.
    ここではドイツ語を話します。

口語では、こうした man 構文 のほうが自然な場面も少なくありません。


14. まとめ

この課では、受動態 を学びました。


受動態の2本柱

動作受動

werden + 過去分詞

  • Das Fenster wird geöffnet.
    窓が開けられます。

動作そのものに注目します。


状態受動

sein + 過去分詞

  • Das Fenster ist geöffnet.
    窓は開いています。

動作が終わったあとの状態に注目します。


とても大切なポイント

  • 能動文の 4格目的語 が、受動文の主語になる
  • von + 3格 は行為者
  • durch + 4格 は原因・媒体
  • mit + 3格 は道具
  • 4格目的語がなくても、非人称受動 を作れる
  • 自動詞でも
    Es wird hier getanzt.
    のような文が作れる
  • 助動詞が入ると
    過去分詞 + werden
    が文末に並ぶ
  • 状態受動は
    今どういう状態か を表す

まず覚えたい形

  • Das Fenster wird geöffnet.
    窓は開けられます。
  • Das Fenster wurde geöffnet.
    窓は開けられました。
  • Das Fenster ist geöffnet.
    窓は開いています。
  • Es wird hier getanzt.
    ここでは踊られています。
  • Das Dach muss repariert werden.
    屋根は修理されなければなりません。

話法の助動詞・未来の助動詞

ポイント

ドイツ語では、話法の助動詞 を使うと、

  • できる
  • しなければならない
  • してよい
  • したい
  • 〜かもしれない
  • 〜だそうだ

のような意味を加えることができます。

  • Andreas spielt Tennis.
    アンドレアスはテニスをします。
  • Andreas kann Tennis spielen.
    アンドレアスはテニスができます。
  • Andreas kann jetzt schon in Paris sein.
    アンドレアスは今ごろもうパリにいるかもしれません。

また、werden は「未来」を表すだけではありません。
実際のドイツ語では、

  • 未来
  • 推測
  • 意志
  • 命令めいた言い方

などにも使われます。


1. まず大事なこと:助動詞は文を両側からはさむ

話法の助動詞を学ぶときに、最初に絶対に意識したいのは
意味 より 語順 です。

主文の基本形

助動詞が第2位
本動詞は不定詞で文末

  • Herr Schmidt muss auch samstags ins Büro gehen.
    シュミットさんは土曜日も会社へ行かなければなりません。
  • Ich kann heute nicht kommen.
    私は今日は来ることができません。
  • Wir wollen morgen nach Berlin fahren.
    私たちは明日ベルリンへ行くつもりです。

視覚的に見ると

  • Ich muss heute lange arbeiten.
  • Heute muss ich lange arbeiten.
  • Wahrscheinlich muss ich heute lange arbeiten.

どれも muss が第2位で、
本動詞 arbeiten が最後です。

つまり、助動詞と本動詞は

前と後ろで文をサンドイッチする

ように働きます。
これがドイツ語の大事な 枠構造(Satzklammer) です。


2. 話法の助動詞は「普通の動詞」と変化のしかたが違う

ここが初心者がとても混乱しやすいところです。

普通の動詞なら、

  • ich lerne
  • du lernst
  • er lernt

のように、ich に -e、er に -t がつきます。

でも話法の助動詞では、単数形で特別なことが起こります。

大切な特徴

  • ich と er / sie / es が同じ形になりやすい
  • 単数では 語尾が消えたり、母音が変わったり する
  • 複数は比較的ふつう

現在人称変化

不定詞ichduer / sie / eswirihrsie / Sie
könnenkannkannstkannkönnenkönntkönnen
müssenmussmusstmussmüssenmüsstmüssen
wollenwillwillstwillwollenwolltwollen
sollensollsollstsollsollensolltsollen
dürfendarfdarfstdarfdürfendürftdürfen
mögenmagmagstmagmögenmögtmögen

ここを特に意識しよう

普通の動詞

  • ich lerne
  • er lernt

助動詞

  • ich kann
  • er kann

この 「ich と er が同じ」 という形は、
普通の動詞に慣れているほど違和感があります。
でもこれは 間違いではなく、話法の助動詞の特徴 です。


3. よく使う助動詞の意味


3-1. können

1. 能力

「〜できる」

  • Frau Schneider kann Japanisch sprechen.
    シュナイダー夫人は日本語を話すことができます。
  • Opa kann ohne Brille nicht lesen.
    おじいちゃんは眼鏡がないと字が読めません。

2. 可能性・推測

「〜かもしれない」

  • Andreas kann jetzt schon in Paris sein.
    アンドレアスは今ごろもうパリにいるかもしれません。
  • Das kann wahr sein.
    それは本当かもしれません。

ニュアンス

können は、
「そういう可能性はある」という感じです。


3-2. dürfen

1. 許可

「〜してよい」

  • Darf ich rauchen?
    たばこを吸ってもよいですか。
  • Darf ich das Fenster öffnen?
    窓を開けてもよいですか。

2. 禁止

nicht といっしょに
「〜してはいけない」

  • Hier darf man nicht parken.
    ここでは駐車してはいけません。
  • In diesem Restaurant darf man nicht rauchen.
    このレストランではたばこを吸ってはいけません。

3-3. mögen / möchte

mögen

1. 好み

「〜が好きだ」

  • Katharina mag nicht mit dem Flugzeug fliegen.
    カタリーナは飛行機に乗るのが好きではありません。
  • Magst du heute Abend tanzen gehen?
    今晩、踊りに行く気はありますか。

2. 推測

「〜だろう」

  • Die Frau mag etwa 30 Jahre alt sein.
    あの女性は30歳くらいだろう。

ニュアンス

  • kann = そうかもしれない
  • mag = わりとそうだろう

mag のほうが、少し判断が強めです。


möchte

これは初級では、まず
「〜したいです」という便利な形 として覚えるのが実用的です。

  • Ich möchte gerne einmal Berlin sehen.
    一度ベルリンを見てみたいです。
  • Ich möchte mir schnell die Hände waschen.
    ちょっと手を洗いたいです。

補足

möchte は実は mögen の接続法II式 です。
初級では「丁寧な希望の形」として使えれば十分ですが、
後で接続法を学ぶと、ここで知識がつながります。


3-4. wollen

1. 意志

「〜するつもりだ」

  • Wir wollen heute ins Theater gehen.
    私たちは今日、劇場へ行くつもりです。
  • Andreas will unbedingt Katharina heiraten.
    アンドレアスはどうしてもカタリーナと結婚するつもりです。

2. 主張

「〜だと言っている」

  • Der Mann will Arzt sein.
    その男は自分は医者だと言っています。
  • Er will Deutschlehrer sein.
    彼は自分はドイツ語教師だと言っています。

ニュアンス

この wollen には、
話し手の側に「本当かな」という距離感が入ることがあります。


3-5. müssen

1. 必要・義務

「〜しなければならない」

  • Ich muss langsam gehen.
    私はそろそろ行かなければなりません。
  • Alle Menschen müssen sterben.
    人はみな死ななければなりません。

2. nicht müssen

「必ずしも〜しなくてよい」

  • Morgen müssen Sie nicht kommen.
    明日は来なくてもかまいません。

ここは大事です。

  • nicht müssen = しなくてもよい
  • nicht dürfen = してはいけない

この2つはまったく違います。


3. 強い推測

「〜に違いない」

  • Er hat die Prüfung bestanden? Das muss ein Irrtum sein.
    彼が試験に合格したって? それは何かのまちがいに違いありません。
  • Der Mann muss das getan haben.
    あの男がそれをやったに違いありません。

3-6. sollen

1. 他人からの指示・要求

「〜するように言われている」
「〜すべきだ」

  • Auch die Fußgänger sollen die Verkehrsregeln beachten.
    歩行者も交通規則を守るべきです。
  • Ich soll Ihnen diesen Brief übergeben.
    あなたにこの手紙をお渡しするように言われています。

2. 伝聞・うわさ

「〜だそうだ」
「〜という話だ」

  • Er soll sechs Fremdsprachen sprechen.
    彼は6つの外国語を話すそうです。
  • In Finnland soll es im Winter sehr kalt sein.
    フィンランドでは冬はとても寒いそうです。

覚え方

sollen が出たら、

主語以外の誰かの意志・情報が入っている

と考えると分かりやすいです。


4. 本動詞が省略されることがある

文脈から分かるときは、本動詞を言わないことがあります。

  • Frau Schneider kann Japanisch sprechen.
    → Frau Schneider kann Japanisch.
    シュナイダー夫人は日本語ができます。
  • Das kann ich nicht tun.
    → Das kann ich nicht.
    私はそんなことはできません。
  • Ich mag keinen Käse essen.
    → Ich mag keinen Käse.
    私はチーズが好きではありません。

5. 副文ではどうなるか

副文では、定動詞後置のルールが働くので、
助動詞は文末に行きます。

  • Wissen Sie, dass Herr Schmidt auch samstags ins Büro gehen muss?
    シュミットさんが土曜日も会社へ行かなければならないことを、あなたは知っていますか。
  • Ich glaube, dass er heute nicht kommen kann.
    彼は今日は来られないのではないかと思います。

ここでも枠構造を見る

主文

  • Er muss heute nach Hause gehen.

副文

  • …, dass er heute nach Hause gehen muss.

主文では
助動詞が前、本動詞が後ろ

副文では
全部最後に押し込まれる 感じになります。


6. 過去ではどう言うか

話法の助動詞の過去は、

助動詞の過去形 + 本動詞の不定詞

です。

  • Ich kann keine Eintrittskarte kriegen.
    → Ich konnte keine Eintrittskarte kriegen.
    私は入場券を手に入れることができませんでした。
  • Ich muss heute ins Büro.
    → Ich musste heute ins Büro.
    私は今日会社へ行かなければなりませんでした。
  • Ich will gerade ausgehen.
    → Ich wollte gerade ausgehen.
    私はちょうど出かけようとしていました。

実戦でとても大事なこと

会話では、過去のことでも

  • sein
  • haben
  • werden
  • 助動詞

は、過去形で言うことが非常に多い です。

つまり、会話では

  • Ich musste gehen.
  • Ich konnte nicht kommen.
  • Ich wollte dir helfen.

のような形がとても自然です。


7. 助動詞の完了形

ここは中級でつまずきやすいところです。
でも、最初から「こういう形がある」と知っておくと混乱しにくくなります。

7-1. 助動詞が本動詞として使われるとき

この場合は普通の完了形です。

  • Frau Schneider kann Japanisch.
    → Frau Schneider hat Japanisch gekonnt.
    シュナイダー夫人は日本語ができました。
  • Ich muss nach Hause.
    → Ich habe nach Hause gemusst.
    私は家へ帰らなければなりませんでした。

ただしこの形は少しかたく、
会話では普通 konnte / musste のほうがよく使われます。


7-2. 助動詞が助動詞として使われるとき

ここが有名な 二重不定詞 です。

  • Frau Schneider kann Japanisch sprechen.
    → Frau Schneider hat Japanisch sprechen können.
    シュナイダー夫人は日本語を話すことができました。
  • Ich muss nach Hause gehen.
    → Ich habe nach Hause gehen müssen.
    私は家へ帰らなければなりませんでした。

ここでの注意

普通なら完了形は

haben + 過去分詞

ですが、助動詞がからむと

haben + 本動詞の不定詞 + 助動詞の不定詞

になります。

これを知らないまま進むと、
「完了形のルールが壊れた」と感じます。
でも壊れたのではなく、助動詞だけ特別な形をとる のです。


8. 過去についての推測

過去のことを、今の立場から推測するときは

助動詞 + 過去分詞 + sein / haben

を使います。

  • Er muss am Tatort gewesen sein.
    彼は犯行現場にいたに違いありません。
  • Er kann am Tatort gewesen sein.
    彼は犯行現場にいたのかもしれません。
  • Er mag am Tatort gewesen sein.
    彼は犯行現場にいたのでしょう。
  • Er will am Tatort gewesen sein.
    彼は犯行現場にいたと言っています。
  • Er soll am Tatort gewesen sein.
    彼は犯行現場にいたという話です。

例文

  • Andreas war gestern still. Er kann krank gewesen sein.
    アンドレアスは昨日元気がありませんでした。具合が悪かったのかもしれません。
  • Sie soll in Deutschland studiert haben.
    彼女はドイツで勉強したという話です。
  • Er will die Prüfung bestanden haben.
    彼はその試験に合格したと言っています。

9. 未来の助動詞 werden


9-1. 形

未来形は

werden + 不定詞

で作ります。

  • Andreas wird morgen zu uns kommen.
    アンドレアスは明日、私たちのところへ来るでしょう。

9-2. でも、未来は現在形でもよく言う

ここはとても大切です。

ドイツ語では、確定した未来
現在形 + 時を表す語 で言うことがとても多いです。

  • Andreas kommt morgen zu uns.
    アンドレアスは明日、私たちのところへ来ます。
  • Ich arbeite morgen nicht.
    私は明日働きません。
  • Wir fahren nächste Woche nach Berlin.
    私たちは来週ベルリンへ行きます。

では werden はいつ使うのか

werden + 不定詞 は、ただ未来を言うだけではなく、

  • 推測
  • 含み
  • 意志
  • 約束
  • 命令めいた言い方

を帯びやすいです。


比較

現在形

  • Andreas kommt morgen zu uns.
    アンドレアスは明日、私たちのところへ来ます。
    → 予定としてかなり固い

werden

  • Andreas wird morgen zu uns kommen.
    アンドレアスは明日、私たちのところへ来るでしょう。
    → 推測・見込み・含みが入る

9-3. werden の用法

1人称

決意・予定・約束

  • So einen Fehler werde ich nie wieder begehen.
    こんなまちがいはもう二度としないつもりです。
  • Morgen werde ich dir dein Geld zurückbringen.
    明日、あなたにお金を返しに行きます。

2人称

推測・指示・命令っぽい言い方

  • Sie werden es einmal bereuen.
    あなたはいつかそれを後悔するでしょう。
  • Ihr werdet jetzt ins Bett gehen, Kinder!
    みんな、もう寝なさい。
  • So was wirst du nie wieder tun!
    そんなことはもう二度としてはいけません。

3人称

推測

  • Er wird die neue Stelle annehmen.
    彼はその新しい仕事を引き受けるでしょう。
  • Er wird wahrscheinlich zur Besprechung kommen.
    彼はたぶん話し合いに来るでしょう。

10. 未来完了

未来完了は

werden + 過去分詞 + haben / sein

です。

用法

1. 未来のある時点までに終わっているだろう

  • Bis zum Wochenende wird er seine Arbeit geschafft haben.
    週末までには、彼は仕事を終えているでしょう。
  • Bis übermorgen werde ich sicher das Buch gelesen haben.
    明後日までには、私はきっとその本を読み終えているでしょう。

2. 過去についての推測

  • Sie wird sicher nicht ohne Absicht gekommen sein.
    彼女はきっと何か考えがあって来たのでしょう。
  • Andreas wird wohl krank gewesen sein.
    アンドレアスはたぶん具合が悪かったのでしょう。

11. 副文の中での完了と二重不定詞

副文では定動詞が文末に行くので、
完了の助動詞も最後に来ます。

  • Wissen Sie, dass Frau Schneider Japanisch gekonnt hat?
    シュナイダー夫人が日本語ができたということを、あなたは知っていますか。

二重不定詞では、haben がその前に置かれます。

  • Wissen Sie, dass Frau Schneider Japanisch hat sprechen können?
    シュナイダー夫人が日本語を話すことができたということを、あなたは知っていますか。

まとめ

この課では、話法の助動詞未来の助動詞 werden を学びました。


話法の助動詞

  • können:できる、かもしれない
  • dürfen:してよい、してはいけない
  • mögen:好きだ、だろう
  • möchte:したい
  • wollen:つもりだ、〜だと言っている
  • müssen:しなければならない、に違いない
  • sollen:すべきだ、〜だそうだ

基本の語順

主文

  • 助動詞が第2位
  • 本動詞は不定詞で文末

例:

  • Ich kann heute nicht kommen.

副文

  • 助動詞が文末

例:

  • …, dass ich heute nicht kommen kann.

大切なポイント

  • 話法の助動詞では、ich と er / sie / es が同じ形 になりやすい
  • 文は 助動詞と本動詞で両側からはさまれる
  • 会話では、過去の助動詞は 過去形 がとてもよく使われる
    例:konnte, musste, wollte
  • 助動詞の完了では 二重不定詞 が出てくる
    例:hat gehen müssen
  • möchte は「丁寧な希望」の形として非常によく使う
  • ドイツ語では、確定した未来は現在形で言うことが多い
  • werden は未来だけでなく、推測や含み を表すことが多い

まず覚えたい形

  • ich kann / du kannst / er kann
  • ich muss / du musst / er muss
  • ich will / du willst / er will
  • ich darf / du darfst / er darf
  • ich möchte / du möchtest / er möchte
  • ich werde / du wirst / er wird

まず使える文

  • Ich kann Deutsch sprechen.
  • Du musst jetzt gehen.
  • Er will Arzt werden.
  • Darf ich hereinkommen?
  • Ich möchte einen Kaffee.
  • Morgen komme ich zu dir.
  • Morgen werde ich wohl keine Zeit haben.

接続詞・副文

ポイント

ドイツ語では、文と文をつなぐ語を 接続詞 といいます。
ただし、ドイツ語で本当に大事なのは、意味だけではありません。

接続詞によって、動詞の位置が変わる
これが最大のポイントです。

  • Er kam zu spät, denn er hatte unterwegs eine Autopanne.
    彼は遅れてやって来ました。というのも、途中で車が故障したからです。
  • Er hatte unterwegs eine Autopanne, deshalb kam er zu spät.
    彼は途中で車が故障しました。だから遅れてやって来たのです。
  • Er kam zu spät, weil er unterwegs eine Autopanne hatte.
    彼は途中で車が故障したので、遅れてやって来ました。

denn / deshalb / weil はどれも「理由」を表します。
しかし、種類が違うので、動詞の置き場所 が違います。


1. まず覚えるべきこと:語順の3タイプ

接続詞は、まず 意味 より 語順 で覚えると分かりやすいです。

語順の3タイプ

1. 並列接続詞

動詞はそのまま
→ 接続詞は「0番目」だと思えばよい

2. 副詞的接続詞

接続詞が第1要素
動詞は第2位

3. 従属接続詞

従属文の動詞は文末


見比べよう

並列接続詞

  • Er kam zu spät, denn er hatte unterwegs eine Autopanne.

副詞的接続詞

  • Er hatte unterwegs eine Autopanne, deshalb kam er zu spät.

従属接続詞

  • Er kam zu spät, weil er unterwegs eine Autopanne hatte.

まずはこの表を頭に入れよう

タイプ代表語動詞の位置
並列接続詞und, aber, denn, oderふつうの主文のまま
副詞的接続詞deshalb, trotzdem, dann, also直後に動詞
従属接続詞weil, dass, ob, wenn, als文末

2. 並列接続詞

2-1. 並列接続詞とは

並列接続詞は、2つの文を対等につなぐ接続詞です。
接続詞そのものは文成分ではないので、動詞の位置を変えません。

イメージ

前の文 + 接続詞 + 後ろのふつうの文


2-2. よく使う並列接続詞

  • und:そして
  • aber:しかし
  • oder:または
  • denn:というのも、なぜなら

2-3. aber

  • Er geht jeden Morgen mit dem Hund spazieren, aber sie bleibt im Bett.
    彼は毎朝犬と散歩しますが、彼女はベッドにいます。

aber のあとの文も、ふつうの主文です。
だから bleibt は主語 sie のあとに来ています。

語順のバリエーション

  • Er geht jeden Morgen mit dem Hund spazieren, sie aber bleibt im Bett.
  • Er geht jeden Morgen mit dem Hund spazieren, sie bleibt aber im Bett.

2-4. und

  • Wir fahren nach Paris und nach London.
    私たちはパリとロンドンへ行きます。
  • Andreas kannte die Wahrheit, und er hat sie uns nicht gesagt.
    アンドレアスは本当のことを知っていたのに、それを私たちに言いませんでした。
  • Es schneite und schneite den ganzen Tag.
    一日中、雪が降りに降りました。
  • Lerne noch fleißiger, und du wirst die Prüfung bestehen.
    もっと一生懸命勉強しなさい。そうすれば試験に合格するでしょう。

2-5. oder

  • Lerne noch fleißiger, oder du wirst die Prüfung nicht bestehen.
    もっと一生懸命勉強しなさい。さもないと試験に合格できないでしょう。

2-6. denn

denn は「なぜなら」と理由を表しますが、
weil と違って動詞を文末に送りません。

  • Er kam zu spät, denn er hatte unterwegs eine Autopanne.
    彼は遅れてやって来ました。というのも、途中で車が故障したからです。

3. 副詞的接続詞

3-1. 副詞的接続詞とは

副詞的接続詞は、文の一成分 として扱われます。
そのため、文頭に来ると、その語が 第1要素 になり、
動詞がすぐ後ろの第2位 に来ます。

イメージ

[副詞的接続詞] + [動詞] + [主語] …


3-2. ここが大切

たとえば deshalb は「だから」という意味ですが、
これは接続詞というより、文の先頭に出た副詞のように考えると分かりやすいです。

  • Er hatte unterwegs eine Autopanne, deshalb kam er zu spät.
    彼は途中で車が故障しました。だから遅れてやって来たのです。

ここでの語順は

  • deshalb = 第1要素
  • kam = 第2位
  • er = そのあと

です。


3-3. よく使う副詞的接続詞

  • allerdings:ただし
  • nur:ただし
  • also:したがって
  • daher:だから
  • dann:それから、そうすれば
  • darum:それゆえ
  • dennoch:それにもかかわらず
  • deshalb:だから
  • doch / jedoch:しかし
  • so:それで
  • sonst:さもないと
  • trotzdem:それにもかかわらず

3-4. 例文

  • Er ist ein großartiger Mathematiker, allerdings verrechnet er sich immer wieder.
    彼は立派な数学者ですが、ただし何度も計算をまちがえます。
  • Unser Kollege ist sehr tüchtig, nur fehlt ihm die Erfahrung.
    私たちの同僚はとても有能ですが、ただ経験が足りません。
  • Ich denke, also bin ich.
    我思う、ゆえに我あり。
  • Meine Mutter ist sehr krank, deshalb fahren wir nicht in Urlaub.
    母はとても具合が悪いので、私たちは休暇に行きません。
  • Ich habe ihm dreimal geschrieben, jedoch hat er nicht geantwortet.
    私は彼に三度手紙を書きましたが、しかし彼は返事をしませんでした。

3-5. 練習

  • Ich gehe in die Stadt. Ich kaufe mir neue Schuhe.
    → Ich gehe in die Stadt und kaufe mir neue Schuhe.
    私は町へ行って、新しい靴を買います。
  • Wir sind nicht reich. Wir sind auch nicht unglücklich.
    → Wir sind nicht reich, aber auch nicht unglücklich.
    私たちはお金持ちではありませんが、不幸でもありません。
  • Ich bin mit meiner Arbeit noch nicht fertig. Ich gehe spielen.
    → Ich bin mit meiner Arbeit noch nicht fertig, trotzdem gehe ich spielen.
    私はまだ仕事が終わっていませんが、それでも遊びに行きます。
  • Wir machen erst unsere Hausaufgabe. Wir spielen Fußball.
    → Wir machen erst unsere Hausaufgabe, dann spielen wir Fußball.
    私たちはまず宿題をして、それからサッカーをします。
  • Er ist krank. Er kann heute nicht kommen.
    → Er ist krank, deshalb kann er heute nicht kommen.
    彼は病気なので、今日は来られません。
  • Mein Bruder hat viele Hobbys. Er hat keine Zeit dafür.
    → Mein Bruder hat viele Hobbys, allerdings hat er keine Zeit dafür.
    私の兄にはたくさん趣味がありますが、ただそのための時間がありません。
  • Lerne noch fleißiger! Du wirst sitzenbleiben.
    → Lerne noch fleißiger, sonst wirst du sitzenbleiben.
    もっと一生懸命勉強しなさい。さもないと落第するでしょう。

4. 従属接続詞

4-1. 従属接続詞とは

従属接続詞は、主文に従う副文を導く語です。
このとき、従属文では 定動詞が文末 に行きます。

例文

  • Er kam zu spät, weil er unterwegs eine Autopanne hatte.
    彼は途中で車が故障したので、遅れてやって来ました。

ここでは weil が出た瞬間に、
「このあとの文は動詞が最後だ」と分かります。


4-2. 副文が前に来るときの最重要ルール

ここは初学者がいちばん間違えやすいところです。

  • Weil es regnet, bleibe ich zu Hause.
    雨が降っているので、私は家にいます。

ポイント

  • 副文の動詞 → regnet(コンマの前で文末)
  • 主文の動詞 → bleibe(コンマのすぐ後)

つまり、

副文が先に来ると、コンマの前後に動詞が並ぶ

ことがとても多いです。

視覚的に見ると

  • Weil es regnet, bleibe ich zu Hause.
  • Als ich nach Hause kam, war meine Frau schon eingeschlafen.
  • Wenn du früh kommst, haben wir mehr Zeit.

この「コンマのすぐ後ろに主文の動詞」が来る感覚は、必ず身につけましょう。


4-3. よく使う従属接続詞

  • als:〜したとき
  • wenn:〜するとき、〜なら
  • bevor:〜する前に
  • bis:〜するまで
  • da:〜なので
  • weil:〜なので
  • damit:〜するために
  • dass:〜ということ
  • obwohl / obgleich:〜にもかかわらず
  • indem:〜することによって
  • ob:〜かどうか
  • nachdem:〜したあとで
  • sobald:〜するとすぐに
  • solange:〜である限り
  • während:〜している間、〜する一方で

5. da と weil の違い

どちらも「〜なので」ですが、自然な使い分けがあります。

weil

新しく説明する理由
→ ふつう、相手に今伝える感じ

  • Er ist gestern nicht gekommen, weil er erkältet war.
    彼は風邪をひいていたので、昨日来ませんでした。

da

相手にも分かっている理由
→ 前提として共有されている感じ
→ 文頭に来ることが多い

  • Da heute Sonntag ist, sind die Läden geschlossen.
    今日は日曜日なので、店は閉まっています。

覚え方

  • weil = 理由を説明する
  • da = 理由を前提として出す

6. als と wenn の違い

als

→ 過去の一回だけの出来事

  • Als ich gestern meinen Freund auf der Straße traf, freute ich mich sehr.
    私は昨日通りで友だちに会ったとき、とてもうれしかったです。

wenn

くり返し
条件

  • Wenn ich in den Semesterferien Zeit habe, jobbe ich immer.
    私は学期休みに時間があると、いつもアルバイトをします。
  • Wenn er Bier trinkt, wird er immer heiter.
    彼はビールを飲むと、いつも陽気になります。

7. 例文で見る従属接続詞

  • Karl ist gestern Abend nicht zur Arbeit gekommen, weil sein Vater gestorben war.
    カールは父親が亡くなっていたので、昨晩仕事に来ませんでした。
  • Nachdem Inge das Abitur gemacht hat, geht sie auf die Universität.
    インゲはアビトゥーアに合格したあと、大学へ進みます。
  • Während er am Schreibtisch arbeitete, sah sie fern.
    彼が机で仕事をしている間、彼女はテレビを見ていました。
  • Obgleich wir uns ständig streiten, sind wir doch gute Freunde.
    私たちはいつもけんかしていますが、それでもよい友だちです。
  • Ich weiß, dass ich nichts weiß.
    私は、自分が何も知らないということを知っています。
  • Da es stark regnet, gehe ich nicht spazieren.
    強く雨が降っているので、私は散歩に行きません。
  • Sobald ich Informationen bekomme, teile ich sie dir gleich mit.
    情報が入りしだい、すぐあなたに知らせます。

8. dass節と zu不定詞の考え方

ここは少し先取りですが、とても大事です。

dass節

→ 「〜ということ」をはっきり1文として言う

  • Ich hoffe, dass ich bald nach Deutschland fahren kann.
    私は近いうちにドイツへ行けることを願っています。

zu不定詞

→ 主語が同じなら、よりすっきり書けることが多い

  • Ich hoffe, bald nach Deutschland fahren zu können.
    私は近いうちにドイツへ行けることを願っています。

目安

  • 主文と副文の主語が同じ
    zu不定詞 にしやすい
  • 主語が違う
    dass節 が必要なことが多い

比較

  • Ich hoffe, dass ich bald Zeit habe.
  • Ich hoffe, bald Zeit zu haben.

初級ではまず dass節 をしっかり使えれば十分ですが、
作文では zu不定詞 のほうが自然で引き締まることも多いです。


9. 相関的接続詞

ドイツ語には、対になって使う接続表現があります。
これを 相関的接続詞 といいます。

よく使う形

  • nicht A, sondern B
    AではなくB
  • nicht nur A, sondern auch B
    AだけでなくBも
  • sowohl A als auch B
    AもBも
  • zwar A, aber B
    確かにAだが、しかしB
  • entweder A oder B
    AかBか
  • weder A noch B
    AもBも〜ない

9-1. 例文

  • Dieses Jahr fahre ich im Urlaub nicht nach Italien, sondern nach Spanien.
    今年の休暇には、私はイタリアではなくスペインへ行きます。
  • Deutschland gefällt mir zwar ganz gut, aber die Schweiz gefällt mir besser.
    確かにドイツもかなり気に入っていますが、スイスのほうがもっと気に入っています。
  • Entweder trinken Sie keinen Alkohol mehr, oder Sie werden nie gesund.
    あなたはもうアルコールを飲まないか、さもなければ決して健康になれません。
  • Sie haben nicht nur Übergewicht, sondern auch Diabetes.
    あなたは太りすぎなだけでなく、糖尿病でもあります。
  • Ich habe weder Zeit noch Geld.
    私には時間もお金もありません。
  • Der Mann hat uns die Ware nicht bar bezahlt, sondern einen Scheck gegeben.
    その男性は品物の代金を現金で払ったのではなく、小切手を渡しました。

9-2. 相関表現はセットで覚える

これらは、単語単体ではなく2部セットで覚えるのがコツです。

  • nicht …, sondern …
  • nicht nur …, sondern auch …
  • entweder …, oder …
  • weder …, noch …

1つだけ覚えると崩れやすいので、必ずペアで覚えましょう。


10. 副文とは何か

10-1. 副文の種類

定動詞後置になる文には、次の3つがあります。

  • 従属文
  • 間接疑問文
  • 関係文

従属文

  • Er kam zu spät, weil er unterwegs eine Autopanne hatte.
    彼は途中で車が故障したので、遅れてしまいました。

間接疑問文

  • Ich weiß nicht, ob er an der Sitzung teilnimmt.
    彼がその会議に参加するかどうか、私は知りません。

関係文

  • Kennen Sie den Mann, der bei Frau Kröger wohnt?
    クレーガーさんのところに住んでいる男性を知っていますか。

11. 間接疑問文

11-1. 決定疑問文 → ob

  • War er schon einmal in Deutschland?
    彼は一度ドイツへ行ったことがありますか。
  • Ich weiß nicht, ob er schon einmal in Deutschland war.
    私は彼が一度ドイツへ行ったことがあるかどうか知りません。

11-2. 補足疑問文 → 疑問詞をそのまま使う

  • Wann war er in Deutschland?
    彼はいつドイツにいたのですか。
  • Ich weiß nicht, wann er in Deutschland war.
    私は彼がいつドイツにいたのか知りません。

11-3. 例文

  • Wie heißt das größte Säugetier der Erde?
    地球上で最大の哺乳類は何といいますか。
    → Weißt du, wie das größte Säugetier der Erde heißt?
    地球上で最大の哺乳類が何というか、あなたは知っていますか。
  • Welche Mannschaft hat heute gewonnen?
    今日どのチームが勝ちましたか。
    → Wissen Sie, welche Mannschaft heute gewonnen hat?
    今日どのチームが勝ったか、ご存じですか。
  • War er an dem Putsch beteiligt?
    彼はそのクーデターに関与していましたか。
    → Ich weiß nicht, ob er an dem Putsch beteiligt war.
    私は彼がそのクーデターに関与していたかどうか知りません。
  • Mit wem wohnt Inge zusammen?
    インゲは誰といっしょに住んでいますか。
    → Weißt du, mit wem Inge zusammenwohnt?
    インゲが誰といっしょに住んでいるか、あなたは知っていますか。
  • Nimmt er an der Sitzung teil?
    彼はその会議に参加しますか。
    → Ich weiß noch nicht, ob er an der Sitzung teilnimmt.
    私はまだ、彼がその会議に参加するかどうか分かりません。

まとめ

この課では、接続詞と副文の語順 を学びました。


接続詞の3種類

並列接続詞

→ 動詞の位置は変わらない

  • und
  • aber
  • denn
  • oder

副詞的接続詞

→ 文頭に来ると、その直後に動詞が来る

  • deshalb
  • trotzdem
  • dann
  • also
  • sonst

従属接続詞

→ 従属文では動詞が文末に行く

  • weil
  • dass
  • ob
  • wenn
  • als
  • nachdem
  • obwohl

大切なポイント

  • denn は理由を表しても、語順はふつうの主文
  • deshalb / trotzdem / dann では、直後に動詞
  • weil / dass / ob の文では、動詞が文末
  • 副文が先に来ると、コンマのすぐ後に主文の動詞
  • als は過去の一回
  • wenn はくり返し・条件
  • da は「相手も分かっている理由」、weil は「新しく説明する理由」
  • 主語が同じなら、dass節zu不定詞 にできることがある
  • 相関接続詞は ペアで覚える

まず覚えたい基本形

  • Er kam zu spät, denn er hatte eine Autopanne.
  • Er hatte eine Autopanne, deshalb kam er zu spät.
  • Er kam zu spät, weil er eine Autopanne hatte.
  • Weil er eine Autopanne hatte, kam er zu spät.

分離動詞・非分離動詞

ポイント

ドイツ語には、前つづり のついた動詞がたくさんあります。
このような動詞を 複合動詞 といいます。

その中には、

  • 文の中で前つづりが分かれる動詞
  • 前つづりが分かれない動詞

があります。

  • Er steht jeden Morgen um fünf Uhr auf.
    彼は毎朝5時に起きます。
  • Kolumbus entdeckte Amerika.
    コロンブスはアメリカを発見しました。

最初の文の aufstehen は、auf が分かれて文末に行っています。
このような動詞を 分離動詞 といいます。

一方、entdeckenent- は分かれません。
このような動詞を 非分離動詞 といいます。

この課で大切なのは、ただ形を覚えることではありません。
特に次の4点が重要です。

  • 分離するかどうかは、アクセントと深く関係する
  • 分離動詞は、文の最初と最後で文をはさむ 枠構造 を作る
  • 分離動詞の中には、動詞本体も不規則変化するもの が多い
  • 完了形や zu 不定詞では、ge- や zu が途中に入る

1. 動詞の前つづり

ドイツ語では、もとの動詞に前つづりがついて、意味が変わることがよくあります。

  • stehen → aufstehen
    立つ → 起きる
  • decken → entdecken
    おおう → 発見する

このように、前つづりがつくことで、もとの動詞とは少しちがう意味になります。


1-1. 分離するかどうかの基本感覚

ここを最初に押さえると、暗記の負担がかなり減ります。

分離動詞

前つづりにアクセント がある
→ 強く読まれるので、文の中で「飛んで」分かれやすい

非分離動詞

前つづりにアクセントがない
→ 動詞本体と強く結びついていて、分かれない

イメージ

  • AUFstehen
    → 前の auf が強い
    → 分かれやすい
  • entDECKen
    → 強いのは後ろ
    → 分かれない

つまり、
強く読む前つづりは飛んでいきやすい
と考えると分かりやすいです。


2. 分離動詞

2-1. 分離動詞とは

分離前つづりのある動詞を 分離動詞 といいます。
分離動詞では、アクセントは前つづりにあります。

分離前つづりの多くは、もともと

  • 前置詞
  • 副詞
  • 形容詞
  • 名詞
  • 動詞

などとしても使われる語です。

よくある分離前つづり

  • an-
  • auf-
  • aus-
  • ein-
  • mit-
  • nach-
  • vor-
  • zu-
  • zurück-

2-2. 現在形では前つづりが分かれる

平叙文では、分離前つづりは文の最後に行きます。

例文

  • Der Zug kommt um 12 Uhr in München an.
    その列車は12時にミュンヘンに到着します。
  • Er steht jeden Morgen um fünf Uhr auf.
    彼は毎朝5時に起きます。
  • Ich kaufe heute Brot ein.
    私は今日パンを買います。

2-3. 枠構造を意識しよう

分離動詞の最大の特徴は、枠構造 です。

  • Ich kaufe heute Brot ein.

ここでは、

  • kaufe が左の枠
  • ein が右の枠

になっています。

つまり、

動詞の本体が前、前つづりが後ろに飛んで、文全体をはさむ

という形です。

この感覚を持つと、長い文でも読みやすくなります。

  • Ich stehe morgen wegen der Reise sehr früh auf.
    私は明日、旅行のためにとても早く起きます。

真ん中に長い要素が入っても、
stehe … auf で1つの動詞だと分かることが大切です。


2-4. 疑問文でも分離する

補足疑問文

  • Um wieviel Uhr kommt der Zug an?
    その列車は何時に到着しますか。

決定疑問文

  • Kommt der Zug pünktlich um 12 Uhr an?
    その列車は12時に時間どおり到着しますか。

2-5. 副文では分離しない

副文では定動詞が文末に行くので、
分離動詞はまとめて文末に置かれます。

例文

  • Der Zug kommt pünktlich in Köln an.
    その列車は時間どおりケルンに到着します。
  • Ich weiß nicht, ob der Zug pünktlich in Köln ankommt.
    その列車が時間どおりケルンに到着するかどうか、私は知りません。
  • Wissen Sie, um wieviel Uhr der Zug in Köln ankommt?
    その列車が何時にケルンに到着するか、あなたは知っていますか。

ポイント

  • 主文 → kommt … an
  • 副文 → ankommt

という違いです。


2-6. 助動詞や未来形では不定詞で文末

分離動詞が助動詞や werden といっしょに使われるときは、
不定詞の形で文末に置かれます。

例文

  • Der Zug kann nicht pünktlich in Köln ankommen.
    その列車は時間どおりにはケルンに到着できないかもしれません。
  • Der Zug wird wohl pünktlich in Köln ankommen.
    その列車はおそらく時間どおりケルンに到着するでしょう。

2-7. よく使う分離動詞

例文

  • Er steigt in München aus.
    彼はミュンヘンで降ります。
  • Wir steigen in Bremen ein.
    私たちはブレーメンで乗ります。
  • Ich steige in Bremen um.
    私はブレーメンで乗り換えます。
  • Um wieviel Uhr fährt der Zug nach Wien ab?
    その列車は何時にウィーンへ向けて出発しますか。
  • Hast du heute Abend etwas vor?
    あなたは今晩、何か予定がありますか。
  • Nimmst du an der Versammlung teil?
    あなたはその会議に参加しますか。
  • Fahren Sie mit dem Auto zurück?
    あなたは車で戻りますか。

2-8. 分離動詞の例文

  • Der Student spricht das Wort falsch aus.
    その大学生はその単語をまちがって発音します。
  • Er hängt das Bild von der Wand ab.
    彼はその絵を壁から外します。
  • Der Lehrer breitet eine Landkarte aus.
    先生は地図を広げます。
  • Sie tritt in mein Zimmer ein.
    彼女は私の部屋に入ってきます。
  • Nehmen Sie diese Ware mit?
    この商品をお持ち帰りになりますか。
  • Gehen Sie auf diesem Weg noch weiter ?
    あなたはこの道をまだ先へ進みますか。
    ※自然な形なら
    Gehen Sie auf diesem Weg noch weiter? でよいです。
    これは weitergehen ではなく、ここでは weiter gehen と考えるのが自然です。

3. 非分離動詞

3-1. 非分離動詞とは

前つづりが分かれない動詞を 非分離動詞 といいます。
非分離動詞では、前つづりにアクセントはありません。

主な非分離前つづり

  • be-
  • emp-
  • ent-
  • er-
  • ge-
  • ver-
  • zer-

これらは初級では、非分離が基本 と覚えると便利です。


3-2. 非分離動詞の例

平叙文

  • Ich besuche heute meinen Onkel im Krankenhaus.
    私は今日、叔父を病院に見舞います。

決定疑問文

  • Besuchst du heute deinen Onkel im Krankenhaus?
    あなたは今日、叔父さんを病院に見舞いますか。

補足疑問文

  • Wen besucht er heute im Krankenhaus?
    彼は今日、病院で誰を見舞いますか。

ポイント

besuchen は、現在形でも疑問文でも分かれません。

  • ⭕ Ich besuche ihn.
  • ❌ Ich suche ihn be.

3-3. よく使う非分離動詞

例文

  • Er besitzt viele Bücher.
    彼はたくさんの本を持っています。
  • Ich bedauere meine Äußerung.
    私は自分の発言を残念に思います。
  • Er empfiehlt mir dieses Buch.
    彼は私にこの本をすすめます。
  • Frisches Obst enthält viele Vitamine.
    新鮮な果物にはたくさんのビタミンが含まれています。
  • Die Mutter erzählt den Kindern ein Märchen.
    母親は子どもたちにおとぎ話をして聞かせます。
  • Verstehst du mich?
    あなたは私の言うことが分かりますか。

4. 分離動詞と不規則変化の二重の注意

ここはとても大事です。
分離動詞は、前つづりが分かれるだけではありません。
動詞本体が不規則変化するものも多い です。

  • aussehen
    → du siehst … aus
    → er sieht … aus
  • mitfahren
    → du fährst … mit
    → er fährt … mit
  • einsteigen
    → du steigst … ein
    → er steigt … ein

つまり、分離動詞では

  1. 本体の人称変化
  2. 前つづりの分離

二つを同時に見る必要があることがあります。

例文

  • Du siehst heute müde aus.
    あなたは今日、疲れて見えます。
  • Er fährt morgen mit uns mit.
    彼は明日、私たちといっしょに行きます。
  • Sie steigt in Köln ein.
    彼女はケルンで乗ります。

5. 分離動詞と非分離動詞の三基本形

5-1. 分離動詞の三基本形

分離動詞では、

  • 過去形では前つづりが分かれる
  • 過去分詞では前つづりが動詞の前につく
  • 完了形では ge- が前つづりと語幹の間に入る
  • zu 不定詞では zu が前つづりと動詞の間に入る

という点が大切です。

  • aufmachen – machte … auf – aufgemacht
  • vorlegen – legte … vor – vorgelegt
  • zufügen – fügte … zu – zugefügt
  • ankommen – kam … an – angekommen
  • einsteigen – stieg … ein – eingestiegen
  • teilnehmen – nahm … teil – teilgenommen

5-2. 完了形でのポイント

分離動詞では、過去分詞は

前つづり + ge + 語幹

の形になることが多いです。

  • aufstehen → aufgestanden
  • einkaufen → eingekauft
  • mitbringen → mitgebracht

比較

  • 分離動詞
    aufstehen → aufgestanden
  • 非分離動詞
    verstehen → verstanden

ここは必ず比べて覚えましょう。


5-3. zu 不定詞

zu 不定詞では、前つづりと動詞の間に zu が入ります。

  • aufzumachen
  • anzukommen
  • teilzunehmen

例文

  • Es ist schwer, früh aufzustehen.
    早起きするのは大変です。
  • Er hofft, pünktlich anzukommen.
    彼は時間どおりに到着することを願っています。
  • Ich habe vor, an der Sitzung teilzunehmen.
    私はその会議に参加するつもりです。

5-4. 非分離動詞の三基本形

非分離動詞では、前つづりはいつもそのままです。
また、過去分詞に ge- がつきません。

  • entdecken – entdeckte – entdeckt
  • gefallen – gefiel – gefallen
  • verbringen – verbrachte – verbracht
  • verstehen – verstand – verstanden
  • besuchen – besuchte – besucht

6. 過去形と完了形

6-1. 分離動詞の例

現在形

  • Der Zug kommt pünktlich in Berlin an.
    その列車は時間どおりベルリンに到着します。

過去形

  • Der Zug kam pünktlich in Berlin an.
    その列車は時間どおりベルリンに到着しました。

現在完了形

  • Der Zug ist pünktlich in Berlin angekommen.
    その列車は時間どおりベルリンに到着しました。

6-2. 非分離動詞の例

現在形

  • Er verbringt den Urlaub am Meer.
    彼は海辺で休暇を過ごします。

過去形

  • Er verbrachte den Urlaub am Meer.
    彼は海辺で休暇を過ごしました。

現在完了形

  • Er hat den Urlaub am Meer verbracht.
    彼は海辺で休暇を過ごしました。

6-3. 例文

  • Im Jahr 1914 brach der Erste Weltkrieg aus.
    1914年に第一次世界大戦が勃発しました。
  • Röntgen entdeckte die X-Strahlen.
    レントゲンはX線を発見しました。
  • Die Regierung kündigte das neue Schulsystem an.
    政府は新しい学校制度を発表しました。
  • Im Jahre 1944 zogen die Alliierten in Paris ein.
    1944年に連合軍はパリに入りました。

6-4. 現在形から現在完了形へ

  • Um wieviel Uhr kommt der Zug in München an?
    その列車は何時にミュンヘンに到着しますか。
    → Um wieviel Uhr ist der Zug in München angekommen?
    その列車は何時にミュンヘンに到着しましたか。
  • Sie fährt heute um 12 Uhr mit dem Zug ab.
    彼女は今日12時に列車で出発します。
    → Sie ist heute um 12 Uhr mit dem Zug abgefahren.
    彼女は今日12時に列車で出発しました。
  • Er gibt das Rauchen auf.
    彼はたばこをやめます。
    → Er hat das Rauchen aufgegeben.
    彼はたばこをやめました。
  • Er bringt seiner Frau Blumen mit.
    彼は妻に花を持って行きます。
    → Er hat seiner Frau Blumen mitgebracht.
    彼は妻に花を持って行きました。
  • Wann ziehen Herr und Frau Müller nach München um?
    ミュラー夫妻はいつミュンヘンへ引っ越しますか。
    → Wann sind Herr und Frau Müller nach München umgezogen?
    ミュラー夫妻はいつミュンヘンへ引っ越しましたか。
  • Er wiederholt seine Frage.
    彼は質問をくり返します。
    → Er hat seine Frage wiederholt.
    彼は質問をくり返しました。
  • Mir gefällt das Bild nicht.
    私はその絵が気に入りません。
    → Mir hat das Bild nicht gefallen.
    私はその絵が気に入りませんでした。

7. 分離にも非分離にもなる動詞

ここは少し難しいですが、存在だけは知っておくと役立ちます。

中には、意味によって
分離したり、分離しなかったりする動詞 があります。

ポイント

分離する場合

  • 前つづりにアクセントがある
  • もとの前置詞や副詞の意味がはっきり残ることが多い

非分離の場合

  • 前つづりにアクセントがない
  • 意味が少し抽象的・派生的になることが多い

7-1. übersetzen

分離動詞

  • Der Fährmann setzt den Wanderer ans andere Ufer über.
    渡し守は旅人を向こう岸へ渡します。

非分離動詞

  • Er übersetzt das Buch aus dem Deutschen ins Japanische.
    彼はその本をドイツ語から日本語に翻訳します。

7-2. wiederholen

分離動詞

  • Er holt sich den Titel wieder.
    彼はそのタイトルを再び取り戻します。

非分離動詞

  • Ich wiederhole meine Frage.
    私は質問をもう一度くり返します。

7-3. さらに注意したい前つづり

中級以降では、次の前つづりでも
分離・非分離の両方が出てきます。

  • durch-
  • um-
  • über-
  • unter-
  • wider-
  • wieder-

最初は全部を覚えなくて大丈夫ですが、

同じつづりでも、アクセントと意味で分離・非分離が変わることがある

ということは知っておきましょう。


まとめ

この課では、分離動詞非分離動詞 を学びました。


分離動詞

  • 前つづりにアクセントがある
  • 現在形では前つづりが文末に行く
  • 副文では分離しない
  • 過去分詞では 前つづり + ge + 語幹
  • zu 不定詞では 前つづり + zu + 動詞

  • ankommen – kam … an – angekommen
  • einsteigen – stieg … ein – eingestiegen
  • aufstehen – stand … auf – aufgestanden

非分離動詞

  • 前つづりにアクセントがない
  • 前つづりは分離しない
  • 過去分詞に ge- がつかない

  • entdecken – entdeckte – entdeckt
  • verbringen – verbrachte – verbracht
  • verstehen – verstand – verstanden

大切なポイント

  • 強く読む前つづりは分離しやすい
  • 分離動詞は 枠構造 を作る
  • 分離動詞では、本体の不規則変化にも注意 が必要
  • 完了形では ge- の位置
  • zu 不定詞では zu の位置
  • be-, emp-, ent-, er-, ge-, ver-, zer- は非分離が基本
  • 同じ前つづりでも、意味によって分離・非分離の両方があることがある

まず覚えたい形

  • Er steht um fünf Uhr auf.
  • Ich weiß nicht, wann er aufsteht.
  • Er ist früh aufgestanden.
  • Es ist schwer, früh aufzustehen.
  • Ich besuche ihn.
  • Ich habe ihn besucht.